そして戦争は終わらない―「テロとの戦い」の現場から

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  • サイズ B6判/ページ数 468,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140813867
  • NDC分類 302.262
  • Cコード C0098

内容説明

ハルバースタムの再来と絶賛された若きジャーナリストは何を見たのか?ファルージャでは、若い米軍兵士のあとについて銃撃戦の中を走り回り、カンダハールでは、地雷原を楽しげに飛び跳ねる子どもたちに大声を張り上げる。非常事態と日常が交錯する戦地で、米軍兵士、住民、宗教指導者、反政府軍兵士などを丹念に取材。時代、国境、宗教を超えた人間の本質に迫る。全米書籍批評家協会賞、「ニューヨーク・タイムズ」紙年間ベストブック。

目次

第1部 アフガニスタン、カブール―一九九八年九月(唯一の娯楽;凶兆;ジャン)
第2部 イラク、バグダッド―二〇〇三年三月(希望と悲しみの国;愛しています;略奪;空にかざした手;堕落;チャーリー・マイク;自爆攻撃;ペアランド;消え行く世界;名ばかりの民主主義;マフディー軍;プロテウス;反乱と内紛;迷宮;ファック・アス;タフガイ;変化;故人)

著者等紹介

フィルキンス,デクスター[フィルキンス,デクスター][Filkins,Dexter]
1961年生まれ。「ニューヨーク・タイムズ」紙の海外特派員。2000年からアフガニスタンとイラクに赴任。2003年から2006年まで「ニューヨーク・タイムズ」紙イラク支局の一員として働いたあと、2006年にハーバード大学ニーマン基金の特別研究員、そして2007年と2008年にはハーバード・ケネディ行政大学院のカー人権政策センターの特別研究員として勤務した。2002年のアフガニスタンからの報道がピューリッツァー賞の最終候補になるなど、これまでにも数多くの賞を受けた

有沢善樹[アリサワヨシキ]
1965年富山県生まれ。翻訳家。神戸大学文学部中退(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナハチガル

13
本文でも使われていたこの写真は、ペーパーバック版の砂漠の表紙と違って、とても印象的だ。連載をまとめたような、断片で構成されたような作品で、イラク戦争の深層が重層的にじわじわと浮かび上がってくるかのようだ。時にナルシスティックでポエティックではあるが、著者の真剣さ、誠実さは伝わる。陶酔しているというか、麻痺しているかのように思えもした。アメリカの考える戦争と平和と正義は、アメリカにとっての戦争と平和と正義でしかないことが分かる。邦題はルポルタージュ感が増しているが、むしろ文学的で、随筆に近いと思う。A+。2022/02/26

こんじろん

7
導入部がなくていきなり本題から始まるが、非日常的な話なので、慣れるまでなかなか読み進まず、時間がかかってしまった。 どうすればこの泥沼から抜け出せるのだろう。 何のために戦っているのか、本当にわからない。 まさにEndless War。2010/01/26

彩也

4
著者はとにかく多くの人に会っている。現地の民間人・米軍関係者は当然ながら、イラク暫定政権の政治家や武装勢力にまで話を聞いている。善悪を一面的に判断したり、外側の高いところから見るのではなく、内側の低いところから「混沌」を見ている。その混沌をアメリカは無理解ゆえに拡大する。電力の供給が停止して保育器や無菌の手術が使えず新生児が次々と死んでゆく病院で、入院している子供にぬいぐるみをプレゼントするアメリカの高官の姿は滑稽かつ、おぞましい。2010/10/24

カザリ

3
フルメタのサイドストーリーでアフガン戦争のことを読んだばかりだったのと、ここのところ気になっていたソビエトのKGBとタリバンとマスードがつながった感じがする。解説が柳沢さんで、一度一緒にお酒を飲んだときに戦争フェチになって日常にもどれないっていう話を聞いたことを思い出した。それって、フルメタでカリーニンが宗介のことをいつも臨戦態勢って言ってたことと重なる。従軍記者ならではの視点だなと。まだ途中だけど、読み終わす!2012/01/11

シュミットさん

3
ハルバースタム「ベトナムの泥沼から」を読み終え、すぐに本書を手に取ったのだが、登場する兵器が高度化しただけでアメリカのアタマは実はベトナム戦争時と変わっていないことに気づく。共産主義のドミノ理論に従って戦争に乗り出したのがベトナムだった一方、イラクはブッシュが掲げた「民主主義のドミノ理論」に基づいておっぱじめた戦争だった。2009/11/23

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