内容説明
戦後６０余年、“あつき壁”を越えて発せられる、日本人、韓国・朝鮮人元ＢＣ級戦犯の深き内省。ＮＨＫディレクターによる渾身の番組取材記。
目次
序章 ＢＣ級戦犯の被害者性と加害者性―それぞれの視点
第１章 ニューギニア―飯田進の戦場
第２章 泰緬鉄道―李鶴来たちが送り込まれた戦場
第３章 スガモプリズンのＢＣ級戦犯
第４章 韓国・朝鮮人戦犯たちの戦後
第５章 遺族が見つめた戦争犯罪
終章 終わることのない戦犯たちの闘い
著者等紹介
大森淳郎［オオモリジュンロウ］
１９５７年埼玉県生まれ。１９８２年ＮＨＫ入局。現在、制作局文化・福祉番組部チーフ・ディレクター。手掛けた主な番組に『ＥＴＶ特集 モリチョウさんを探して～ある原爆小頭児の生涯』『ＮＨＫスペシャル 沖縄戦場の記憶』『ハイビジョン特集 岡倉天心アジア１００年の旅』『ＥＴＶ特集 ひとりと一匹たち～多摩川河川敷の物語』など
渡辺考［ワタナベコウ］
１９６６年東京都生まれ。１９９０年ＮＨＫ入局。現在、制作局文化・福祉番組部ディレクター。手掛けた主な番組に『ＥＴＶ２００３ 生涯舞踏家～大野一雄故郷に舞う』『ＮＨＫスペシャル 学徒兵・許されざる帰還～陸軍特攻隊の悲劇』『ＥＴＶ特集 神聖喜劇ふたりたび～作家・大西巨人の闘い』など（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ののまる
8
研究者が書いたものも良いのだけど、取材班が纏めた本書は全体をみるに、その人の内部を感じるに、一番わかりやすかった。「BC級戦犯とは被害者性と加害者性がねじれながら混在する日本人の戦争体験そのもの」そしてそれは日本国内に留まらない。2023/08/21
みなみ
3
朝鮮半島出身者が軍属となり、捕虜と直接接触したことで、戦後に戦犯として裁かれる。皇民化教育を受けて日本軍に協力したのに、日本では戦後、彼らは見捨てられてしまう。どこまでも酷い話だ。日本は戦後に自分たちのしたことを見つめてこなかったし、責任も取らなかったんだな…2019/08/03
みぢんこ
0
ＮＨＫの戦犯番組を見て興味を持ち読んでみた。韓国、朝鮮の若者がなぜ戦犯になったのか。在日というだけで差別する人達が読めば考えが少し変わるかな。私は貝になりたいの、意味がわかった。田中日淳さんに会ってみたかったな2011/12/26
