1491―先コロンブス期アメリカ大陸をめぐる新発見

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 621,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784140812501
  • NDC分類 250
  • Cコード C0022

内容説明

1492年にコロンブスが到達した新世界については、誰もが知っている。わずかな狩猟採集民族が暮らす動植物の楽園で、文明など存在しなかったのだ、と。実際は、いくつもの都市が築かれ、ヨーロッパより大きな人口を擁し、さまざまな言語と文化が入り乱れていた。ただひとつ、新世界に欠けていたもの―それは旧世界の病気に対する免疫力だったのだ。最新の発掘と研究で明らかにされる、アメリカ大陸文明の全貌。

目次

プロローグ ホームバーグの誤り(空からの眺め)
第1部 根拠のない数値か(なぜビリントンは生き延びたか;四つの地方から成る国で;解けない謎)
第2部 古い人骨(更新世論争;綿(もしくはカタクチイワシ)とトウモロコシ―二つの文明の物語その一
文字、車輪、バケツリレー―二つの文明の物語その二)
第3部 人のいる景観(メイド・イン・アメリカ;アマゾニア;人工の“原生自然”)
エピローグ(大いなる平和の法)
付記

著者等紹介

マン,チャールズ・C.[マン,チャールズC.][Mann,Charles C.]
「サイエンス」誌、「アトランティック・マンスリー」誌記者。ナショナル・マガジン・アワードの候補に3度ノミネートされたほか、the American Bar Association、the Margaret Sanger Foundation、the American Physical Society、the Alfred P.Sloan Fondationなどの機関から数々の賞を贈られている。「ニューヨーク・タイムズ・マガジン」「テクノロジー・レビュー」「ワシントン・ポスト」「ワイアード」など、アメリカ、ヨーロッパ、日本の多くの紙誌に寄稿、The Best American Science Writing 2003とThe Best American Science and Nature Writing 2003に選ばれている。現在は、マサチューセッツ州アマーストに妻と子供たちといっしょに暮らしている

布施由紀子[フセユキコ]
翻訳家。大阪外国語大学英語学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Panzer Leader

47
コロンブス発見時のアメリカ大陸は、少数の先住民がいるだけの未開の地との認識しか持っていなかったが、「ヨーロッパの人口より多かった」「四代文明に匹敵するほどの文明が存在していた」「トウモロコシの品種改良を行った遺伝子工学の先駆け」「北アメリカの大平原やアマゾンの原生林も人の手によって作られた」などと、まさに目からうろこが落ちるほどの情報のオンパレード。著者は大きく分類してコロンブス到達時の先住民の人口、彼らの起源、自然環境の変化の項目に絞って話を進めていくが、それでもかなりの情報量。年初からもうお腹一杯。2019/01/02

yokmin

23
パラパラとめくって読んだつもりにする。「探検家の日々本本」角幡唯介著によれば「とても面白かった。ひまな人にはおすすめである」とある。いっぱいヒマができたら、じっくり読み直すことにしよう。2020/12/06

白玉あずき

22
持続可能な農法で豊かな人口を支えていた南北アメリカ旧社会が、天然痘他のパンデミックにより文明崩壊、というSFもどきの歴史を繰り広げてくれる。かくも大量な人々の死と素晴らしい文化の喪失を、「面白い」と言っては申し訳ないのだが、実際えりゃー面白いのです。農業ではなく漁労中心の社会で、「資本の蓄積」が行われ社会の階層化が可能だった!?とか、アマゾンの痩せた土地を数千年かけて土質改良していたとか。目からウロコが何枚もポロポロ。今まで散々西洋人にとって気持のよい「アメリカ大陸史」に洗脳されて来ましたが、ここまで全否2016/07/09

belier

7
コロンブス以前のアメリカ大陸では人々は疎らに住み、野性の中に暮らしていた。そんな誤解を晴らすために書かれた本。実はアメリカ大陸には西洋に劣らない発展した社会があったのだが、西洋が伝えた伝染病により人口が激減し衰えてしまったのだ。南北アメリカ各地でいかに素晴らしい文化が栄えていたかを具体的に記述する。それらは環境保全と都市化の調和がとれた社会だった。特に驚きだったのは、アマゾンは当時原始林ではなく、生態系にあまり負担をかけない人工林で食料を生産していたという。素晴らしすぎて本当かなという感じすらする。2016/05/28

frec

5
「銃病原菌鉄」を読んだ後に、さらにアメリカの古代史を知りたくて読みました。「1491」っていうから、「この1年のことを書いてるにしては分厚ぃな」と思って読みましたが、違いました。「1492年以前」という意味を比喩的に表現したタイトルでした。 網羅する範囲は北米から南米まであるので、読んでみると「もっと分厚くなってもおかしくないな」と思いました。しかし知らない用語が多くて読むのが難儀でした。でも面白い。西洋人が来るまで先住民はぼーっと過ごしてたという一般的な間違いが違うどころか逆でした。1493も読みたい。2023/05/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/86166
  • ご注意事項