内容説明
2009年9月20日、東京・霞ケ関。その日、日本はドルの公式保有高がついに二兆ドルに達し、政府は保有外資をユーロなど複数通貨に分散することを決定した。中国政府もこれに同調し、OPECは通貨バスケットによる石油価格に移行、ドルの大暴落が瞬く間に世界を席巻する―躍進する中国・インドの陰で、囁かれるアメリカ衰退のシナリオ。三〇億人のキャピタリストを擁するアジアではいま、何が起こっているのか?そして西側諸国は、今後も繁栄を享受できるのだろうか?グローバリゼーションの第三の波をうけ、東西逆転が現実のものとなりつつある今、世界経済の新たなビジョンが求められている。はたして日本は、ドルと心中するのか、あるいはアジアのスイスとなるべきなのか―。
目次
目前の氷山
資本主義の道はどんな経緯で東に向かったか
グローバルなバレエ
メイド・イン・チャイナ
インドのサービス業
ハイテク1―アメリカの落とし子
ハイテク2―世界の落とし子
もはや安くはない
ドル時代の終焉
安閑として破滅への道を歩む
東西大逆転
第三の波に乗るには
著者等紹介
プレストウィッツ,クライド[プレストウィッツ,クライド][Prestowitz,Clyde]
アメリカ経済戦略研究所所長。1941年生まれ。スワスモア大学卒業、ハワイ大学東西センターで修士課程(極東アジア地域・経済学専攻)修了、ペンシルベニア大学ウォートン校で経営修士課程修了。その間、慶應大学にも留学。国務省、民間企業などを経て、1981年からレーガン政権で商務長官特別補佐官を務め、日本、中国、ラテン・アメリカ、ヨーロッパ諸国との数々の貿易交渉に携わる。日米貿易摩擦時に辣腕対日交渉担当者として鳴らし、テレビ・新聞・雑誌などで日本に多数の提言を行っている
柴田裕之[シバタヤスシ]
翻訳家。早稲田大学理工学部建築学科、アラーム大学心理学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
メルセ・ひすい
惰性人