内容説明
「われわれはどこから来たのか?われわれは何者か?われわれはどこへ行くのか?」―ゴーギャンは、この問いをみずからの作品のテーマに掲げた。本書は彼の三つめの問いに焦点をあてる。
目次
第1章 ゴーギャンの問い
第2章 大いなる実験
第3章 愚者の楽園
第4章 ピラミッド体系
第5章 道具の反逆
著者等紹介
ライト,ロナルド[ライト,ロナルド][Wright,Ronald]
歴史家。数々の賞を受賞する小説家でありエッセイスト。イギリス生まれ。ケンブリッジ大学卒業。主な著作に、ノンフィクションの『奪われた大陸』(NTT出版)、『マヤ文明の旅』(心交社)、1997年にDavid Higham Prizeを受賞した小説A Scientific Romanceなどがある。カナダのブリティッシュ・コロンビア州在住
星川淳[ホシカワジュン]
作家・翻訳家。1952年、東京生まれ。82年より屋久島在住。自然と人間のより良い関係をめざし、心と社会の緑化をライフワークとする。2004年度JCJ市民メディア賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mr.天才 バブッコ様+カエ王
2
人口増加 テクノロジーの発達 排気ガス 人類はあとどれくらいい伸びることができるのか これから 結婚して子供を産むのは果たして良いことなのであらうか 本乙にまずい状況ですね 2019/06/17
ダージリン
2
過去の文明が如何に消えていったかを知ることは、現代を生きる我々にとって大いに示唆に富む。歴史を知るということの意味について改めて思い知った気がする。文明をこのような切り口で語るのは新鮮であり、我々が置かれている状況を把握する上で大いに有用であった。ある段階から暴走が始まり、気付いた時には手遅れになる、若しくは暴走に気付いていても暴走を抑えきれなくなる。今後、人類が賢くなったかを試される場面は多く現れることであろう。2015/03/31
やす
1
過去の例を教訓として、現在の文明を存続させられるように努力しなければならない。2018/12/31
Uzundk
1
進歩の先に何があるのか、過剰な破壊力、過剰な消費、ある人間の利益追求"進歩"と呼ばれる善い(と規定される)行いが人間を滅ぼす事への警鐘。大筋では合意。経済的な利益は地球の環境とは、人間が関連づけない限り無関係のままである。遺跡が"墜落"した文明のフライトレコーダーだという表現は好き。今は文明の規模が大きくなり、次の失敗では取り返しがつかなくなるかも知れない。私達は袋小路を避け、人類史を更に先へ延ばせるだろうか?2014/10/26
K K
1
彼の著書を元にしたドキュメンタリー映画、サバイビングプログレスにいたく感動して、こちらを手にとりました。十年近く前に出されたというから驚き。出版後十年たった今も、我々は微塵も変わっていない。むしろ悪化する一方。進歩へのオブセッションはゾッとするような病的レベルへ達している。他のレビューにもありますが、イースター島の話は衝撃的。美しき遺跡と思っていましたが、今は人類のエゴを象徴する醜悪な像にしか見えない。不気味です。そして、我々が生き方を変えない限りむかえるであろう未来は想像を絶する暗黒でしょう。2014/06/03