- ホーム
- > 和書
- > 教養
- > ノンフィクション
- > ノンフィクションその他
内容説明
ソ連崩壊から12年。いまやロシアを支配しているのは、オリガルヒ=新興財閥とよばれるひとにぎりの人間である。かれらは、性急な市場経済への転換に乗じて、国家財産、メディア、世界最大級の天然資源を独占し、巨万の富を築いた。一方、GDPは40~50%も落ちこみ、庶民は貧困にあえいでいる。まさにロシアの私有化は一部の人間による強奪化だった―。ロシアに精通した著者が、膨大な資料とインタビューを通しその内実を浮きぼりにする。
目次
第1章 ロシアの「盗賊」銀行家たち―荒々しき東方
第2章 舞台となったのは―ポスト共産主義時代のロシア経済
第3章 帝政時代の遺産―引きつぎたくない不快なルーツ
第4章 壊れたら、修理せよ―スターリンとゴルバチョフの遺産
第5章 私有化―意図はともかく助言もタイミングもまちがい
第6章 ノーメンクラトゥーラ型オリガルヒ
第7章 成り上がり型オリガルヒ
第8章 FIMACO、ロシア中央銀行、トップのマネー洗浄
第9章 腐敗、犯罪、ロシアのマフィア
第10章 よりよい方法がなかったとはいわせない
第11章 信用させてころりとだます―どんなに高いものにつくことか
著者等紹介
ゴールドマン,マーシャル・I.[ゴールドマン,マーシャルI.][Goldman,Marshall I.]
1930年生まれ。ペンシルヴェニア大ウォートン・スクールを経て、ハーヴァード大学院でソ連経済の研究により博士号を得る。現在、ハーヴァード大ロシア・ユーラシア研究デイヴィス・センター副所長。ウェルズリー女子大学名誉教授。ロシア経済・政治の世界的権威で、ゴルバチョフやブッシュ(父)をはじめ、米ロの政治家、財界人、官僚に幅広い人脈をもつ。ソ連時代には、数回にわたりモスクワ国立大学で客員教授をつとめた。また、CNN、BBCなどの人気番組の常連出演者であり、『モスコウ・タイムズ』紙『ニューヨーク・タイムズ』紙など多数の新聞、雑誌に定期寄稿するなど、学識とジャーナリストのセンスをあわせもつ大家として活躍
鈴木博信[スズキハクシン]
1934年神戸市生まれ。東京大学教養学科、同大学院国際関係論修士課程修了。NHKアフリカ移動特派員、サイゴン特派員を経て、現在は桃山学院大学教授(国際政治、現代ロシア論)。1999~2000年にはハーヴァード大ロシア・ユーラシア研究デイヴィス・センター客員研究員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。