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犬になれなかった裁判官―司法官僚統制に抗して36年

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  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784140806098
  • NDC分類 327.124
  • Cコード C0095

内容説明

著者は、司法修習をトップクラスの成績で終えて、一九六二年四月、裁判官に任官した。在任中は優れた「庶民派」裁判官として知られていたが、裁判官人生のほとんどを家裁・地裁で過ごし、いわば「日の当たらない道」を歩んできた。それはなぜだったのか。最高裁の判例を覆した無罪判決のこと、青法協活動のこと等、三十六年間の裁判官人生を振りかえりつつ、裁判官・裁判所の知られざる実態を描く。裁判官のあるべき姿とは何か。司法の「独立」を問いつづけた苦渋の経験から導き出される、改革への提言。

目次

序章 いま、裁判官の何が問われているのか
第1章 官僚裁判官とは何か
第2章 私の憲法裁判
第3章 日常の裁判のなかで
第4章 政治と官僚統制に翻弄されて
第5章 私が受けた処遇、そして弁護士への転身

著者等紹介

安倍晴彦[アベハルヒコ]
1933年生まれ。1960年、東京大学法学部卒業。1962年、裁判官に任官。以後、東京地裁、和歌山地裁・家裁、福井地裁・家裁、横浜家裁、浦和地裁・家裁川越支部、静岡地裁・家裁浜松支部、東京家裁八王子支部に勤務。1998年、裁判官を退官。現在は弁護士
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takao

3
ふむ2024/02/18

かも

1
★★★★☆良著。司法=裁判官・検察警察・弁護士の中で裁判官の本は珍しいと思い手に取った。定年まで裁判官を続けた著者による、三権分立の司法・立法・行政の司法の独立ができてないという話。いわく「司法官僚統制」により司法が政治化されている。本書を読めばそれが事実だと分かる。私自身の知識不足もあり、これまでは裁判官は法律通りに判断するだけと思っていたが大間違い。今は裁判官が検察と同じ立場だが、理想としては市民の立場に立つ必要があることが著者自身の経験から明らかにされている。最後の第五章はよくまとまっており必読。2020/05/03

Akio Kudo

1
★★★★ 読みやすく、わかりやすい。政治信条や市民集会に参加しただけで僻地に飛ばされたリ、人事上不利になる裁判所の構造は中世を思わせる。2018/01/18

130

1
裁判所も巨大な官僚機構。 人事で裁判官をコントーロール、そうなると多様な考えがなくなっていく。 作者には刑事事件の裁判官をやって欲しかった。 気骨のある裁判官は今後減り続けて行くんだろうな。。。。 木谷明 「無罪」を見抜くと合わせて読むと更に良し。と同時に裁判所への失望感が広がる。2017/06/06

Koichi Mori

1
最高裁の意に沿わない裁判官をいかに差別しているか、裁判官の独立がいかに画餅なのかがわかる労作。2011/06/10

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