内容説明
ギリシアの絶世の美女ヘレネを誘惑し、連れさったのは、トロイア王子パリスだった。これを機に、ギリシアはトロイアに戦いを挑み、戦争の口火は切られた。ひとりの若者の無謀な恋の逃避行が世界を揺るがす事件に発展したのだ。はたしてそれは、死すべき運命の人間を翻弄する神々の仕業だったのだろうか?生も死も、愛も憎しみも、すべてが定められているとしたら…神々の国、古代ギリシアにくり広げられる壮大な「人間ドラマ」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
punto
4
子供時代からイリアスのファンなので楽しめるかなと思いましたが、残念ながら私にとっての外せないポイントをはずしてきたのでそうでもありませんでした。(私は兄キャラのヘクトルが好きなのです...パリス兄説は知っていたけれど受け入れがたい...そしてアキレウスはきらい...)こちらの方が物語と言うより史実っぽいのですが、人権のなさ、特に女性たちの扱いがリアルに酷いので読んでいて辛かったです。2018/04/27
佐姫子
3
何度めかの再読。この本は大好き。 一人称で語られる文章というのは、あまり好きではないのだけど、この本はトロイア戦争にまつわる登場人物が一人ひとり読者に語りかける形で、それがほほえましかったり、共感できたり、非常に物語の世界に入り込みやすい。作者の力量を感じる作品です。こういう本こそ、もっと宣伝して多くの方に読んで欲しい(でも絶版らしい)。2011/03/25
アインシュタイン
2
ギリシャ神話の世界にほどよくトリップ出来る。これも辞典のように大きく重たいけど、神話の世界を旅するならこのくらいのボリュームが丁度よい。2012/03/30
おふねやぎっちらこ
1
つまり,アッシーが「黄金の灰」を読んだので購入したんだろうなあ。2003/01/17
ペルー
1
実際は2000年に読みました。読書記録が出てきたので追加。初めは文字数も多いし、カタカナばかりで読みづらかったけど、内容はすごく面白い。ギリシャ神話を基にして、もう少し真実味のあるストーリーに仕立ててある。各メインの登場人物が複数の各章の語り手になっていて地名や人名を覚えるのが大変だけど、これはお勧め。2006/08/02