内容説明
世界的な金融自由化の中で、金融の中心は銀行業から投資業に変貌しつつある。年間40%という利息を20年も出し続けている巨大ヘッジファンドも出現している。一日で50億円も失ったビクター・ニーダーホッファーや、「投機王」ジョージ・ソロスなどの軌跡を辿り、今日の世界経済大変動の主要因とされながら、ベールに包まれてきたヘッジファンドの実像に迫る。
目次
1 映画と小説に学ぶ20世紀の金融史
2 コンピューター網が生んだ巨大電子市場
3 「顔の見える市場」を動かす辣腕トレーダーたち
4 世界市場を翻弄する投機集団ヘッジファンド
5 金融工学から人工知能まで高度化する投資戦略
6 一日で50億円を失った天才トレーダー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山口透析鉄
21
巨大コンピュータシステムでは軍事と金融は取り上げきれなかったな、ということで、嘱託職員になってから相田洋氏が作った番組で、ホットマネーの話でしたから生臭い話ばかりで、こりゃやっぱり酷い、と内橋克人氏のファンでもある私はゲンナリしました。 マネーゲームって要はゼロサムゲームですから。番組に出てきていたニーダホッファ弟もそこは認めていたのでは? ニーダホッファ兄弟の話とかも印象深いシリーズでした。
ライアン
12
前から読みたいと思ってたシリーズの第一弾。まず今回はさわりだけだけど面白かった。情報は古いけどヘッジファンドがどんなものかわかった。まさのゼロサムゲーム。一寸先は闇ですなあ2016/06/22
ゆうろう
1
ヘッジファンドとは何か、を様々な関係者とのインタビューを主に取り纏めている。実務的な詳細は凡人の俺にはとても理解できない世界だが、携わっている個々の人物の生き様はしっかり伝わってきた。P191〜215には、当時ほぼ無名?だったジム・ロジャースの邸宅訪問時のやりとりが載っており、大変興味深く読んだ。P261〜のビクター・ニーダーホッファーとのやりとりも印象に残った。当事者個々とのインタビューで構成されているせいか、全体的に平易な文章で読み易かった。第2巻の「金融工学の旗手たち」も難しそう?だが続けて読もう!2022/02/20
かおる
0
金融工学について初心者でも学べる。2016/11/29
sodium hydride
0
ブックオフ105円コーナーでは「日本史」「世界史」ばかり漁っていたけど、思いつきで「経済」のコーナーで見つけました。◆いや~、面白かった。◆NHKのスタッフがいわば「プロの素人」に徹しているのでわかりやすい。◆ただ、本当に「素人目線」なので、大きな主張はどこにもない(と思う)。とにかくスタッフが面白がっているのが伝わってきます。◆「2」「3」も105円で買っているので早く読みたい。2013/10/22