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出版社内容情報
死を目前にした少女の前に、天使が現れた。天使との会話を通して、少女の純粋な心の中に生と死は融合する。ファンタジーの名手、ヨースタイン・ゴルデルが贈る、夢と命をめぐる物語。
内容説明
重い病気で寝たきりの少女セシリエの前に、ちっちゃな天使アリエルが現れた。生きることも死ぬこともない永遠の世界にいるアリエルと、やがて消えてゆく肉体を持って生まれたセシリエは、お互いの「存在」についての疑問をぶつけあう。この世に生きているってどんな感じ?どうせ死ぬなら生まれてこないほうがよかったかも?おとなになるってどういうこと?生と死について、心と体について、純真な少女と天使の会話は、まるで宇宙の広がりのように深まっていく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆのん
69
病気の少女と天使の会話。天使が少女にする質問が難しいものばかり。その質問に答えながら少女自身も人間や生や宇宙の神秘に触れてゆく。哲学的で深く考えを巡らすと鼻血がでそう。ぼんやりとしか映らない鏡を除いているということか。生きる事は時に辛く悲しい事もあるが、同時に素晴らしい事でもある。562019/02/15
イプシロン
29
(再読)『ソフイーの世界』で有名なゴルデルだが、本作のほうが100倍くらい素晴らしい。哲学用語を一切つかわず深遠な哲学――生きていることの素晴らしさ――を謳いあげているからだ。『ソフィーの世界』で提示された「わたしは誰?」「世界って何?」という問いを、主人公セシルと天使アリエルの会話で繙いていくのが素晴らしい。セシルは人間存在。アリエルはその人間が見ている環境世界であり、その環境世界を鏡として見ることによって人間は自分がいかなる存在かを知れるという仕組みが素晴らしい。言い換えるなら――2018/12/28
ぶんこ
21
人類の誕生だけでなく、宇宙というか、物質の存在の不思議。 世界の成り立ちを考えてしまいました。 やっぱり神はいるのだろうなと思わされます。 クリスマスを自宅で迎える為に退院してきたセシリエ。 そこへあらわれた天使アリエル。 世界の不思議問答が繰り広げられました。 病気に負けない事・・・やっぱり難しいというのが本音。 2014/08/11
あつ子🐈⬛
6
再読。『ソフィーの世界』でファンになったゴルデルさん。本書も大好き!余命いくばくもない難病の女の子セシリエのもとに、ある日天使がやってきて─。命と世界の不思議について、ふたりの対話が始まります。『ソフィー』の時も思いましたが文章がとてつもなく合う。池田香代子さんのお手柄でもあるのかな。「あなたの中の小さな子どもとのコンタクトをなくしてはいけないよ」「なんだっていつだって、まっ白な紙からはじまるんだ」「生まれるっていうのは、世界をそっくりプレゼントされるってことなの」この不可思議な、人間という生き物なのだ。
月華
4
図書館 1993年原作発行。1997年発行。原作はノルエェイ語との事。私にとっては難しいの一言です。対象年齢は特に表記されてはいませんが、ふりがながふってあるので、こども向けなのかなと思いました。「天使」の概念が、独特だと思いました。説明の難しさを感じました。2019/02/15
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