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出版社内容情報
1970年、一人の若い記者が特派員としてモスクワに赴任した。ゴルバチョフの登場、ペレストロイカ、超大国ソ連の消滅、ベルリンの壁の崩壊、冷戦構造の終焉。世界を大きく変えた歴史の"うねり"を目撃したエッセイ。
目次
プロローグ―裏切られた期待
フルシチョフの寂しい葬儀
「こんなはずはない」
東欧から見たソ連
アメリカの“ポチョムキン村”
シャガール展が私の目を開かせた
社会が変わり始めた
それはパンスト論議から始まった
しゃべり始めた“ミスター・ニェット”
ペレストロイカが生んだ人との出会い〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
syaori
73
冷戦終結、ソ連崩壊という時期にNHK特派員としてモスクワに赴任した作者の回想録。取材で出会った人物や出来事についての文章群から構成されていて、東欧の動向やゴルバチョフの政策の微妙な変化等に関する文章・印象が積み重なることによりソ連が崩壊へ向ってゆく当時の空気が肌で感じられるよう。また現在のロシアの大統領令を乱発する政治の契機がゴルバチョフだということも分かるなど今読んでも大変示唆に富んでいて、作者のジャーナリストとしての能力の高さが窺われます。それらを通じロシアの底の知れなさにも触れられる楽しい本でした。2022/10/31
元気ハイター
1
衝撃の連続だった。筆者がモスクワ特派員として注いだ情熱が、鮮明で躍動感溢れる文体から伝わってくる。本当にこの人はロシアが好きなんだなと、そうでなければ数々の試練を乗り越えられなかったのではないだろうか。ソ連時代の闇、自由経済以降の闇…「マジか」と思わず呟いてしまうような衝撃が、記者の鋭い知見と冷静さを持って綴られており、映画のような出来事は事実なのだと思い知らされる。批判的な記述も多いが、それは筆者がロシアを思ってこそのものだろう。ロシアには文化と誇りがある。胸を張って闘えば、闇の夜明けは訪れるはずだ。2013/10/07
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