出版社内容情報
ビデオゲームのソフトメーカー任天堂が稼ぎ出す利益は松下電器が得る利益の総計に匹敵する。ゲームソフトの開発は20世紀の錬金術なのか?驚異的成長を続ける2兆円市場の実態に迫るヒューマン・ドキュメント。
内容説明
かつてはコンピューターの付属物にすぎなかったソフトウェア。いまやコンピューターもソフトウェアがなければ“ただの箱”といわれる。ソフトウェアとは人間の頭の中にある夢や欲望を紙に書いたことにはじまる。なぜ“ただの紙”が巨万の富を生むのか。一般家庭に浸透しているパソコンから果ては地球的広がりを持つインターネットまでを視野に入れコンピューター・ソフトウェア産業が莫大な利益をあげ得る構造とそれらを築き上げた創造者たちの思想と方法に迫り何が21世紀のビジネスとなるかを予見する迫真のヒューマン・ドキュメント。
目次
第1章 巨富を生むゲームソフト開発の熱い現場
第2章 コンピューターゲームを生んだアメリカ魂
第3章 アメリカン・ドリームを体現した「ビデオゲーム産業の父」
第4章 列島を沸騰させた「宇宙からの侵略者」
第5章 「間抜けなゴリラ」がアメリカを逆襲した
第6章 機関車マニア兄弟のパソコン事始め
第7章 子どもたちに夢を届けた家庭用ビデオゲーム
第8章 ビデオゲーム市場の覇権をかけた虚々実々の攻防
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山口透析鉄
21
コンピュータゲームもハードまわりは栄枯盛衰が激しくて、この本の当時とは異なり、今は結局、スマートフォンに収束しつつあるのでしょうか。 本来、私も任天堂には思いっきりお世話になっている世代ですが、なぜかファミコン以前のGAME&WATCHで止まってしまいました。ゲームでこれ以上、視力が落ちたり、読書の時間が減ったりするのが嫌だったのでしょうかね?2005/05/07
nbhd
11
おもしろい。97年発行、超硬派なNHKがゲーム黎明期を取材した本。「ゲーム、なにそれ?」といった世代にも応えるべく、文章でゲームの動作を懇切丁寧に解説したり、ハード機をぶった切った写真が掲載されていたりと、取材姿勢が真剣でおかしみがある。なかでも、任天堂帝国に切り込むあたり迫真。ファミコンソフト1本あたりの事前上納金がいくらいくらとか、海外市場の海賊版には元海軍所属の弁護士がFBIと同行して業者に突入とか。しまいには、故・山内元社長へのインタビューで本気で怒られるという始末。ステキだ。2017/03/11
Kimi
1
ハードとソフトの関係にもかかわってるんだろう。いいソフトがあるからハードを買う。ハードの性能よりもソフトの面白さが重要なことがよりわかった。 ゲームはB2CなものだからこそB2Bなやり方とは変えないといけないのだろう。2017/12/16
茶利
0
ビデオゲームのソフトの世界は独特ですね。任天堂のソフトの囲い込み方については、違和感を覚え馴染めません。2017/12/21
刷子筆男
0
10年以上前の本だが、世界のTVゲーム史として刮目の中身。任天堂バッシングも容赦ないあたりに、当時のNHK取材班の男気を感じてやまない。民放では不可能。2010/03/08
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