出版社内容情報
『ソフィーの世界』に仕掛けられている様々なトリックを明らかにしながら、西洋の哲学者たちが取り組んできたテーマを、詳しく、しかもわかりやすく解説した哲学ガイドブック。
内容説明
「ソフィーはだれ」物語に隠された数々のしかけを明かす世界で2番目にやさしい哲学の本。
目次
第1章 謎の手紙
第2章 哲学の誕生―ギリシア
第3章 マリア像の涙―中世
第4章 疑うわたし―デカルト
第5章 バナナのいたずら―スピノザ
第6章 三人のイギリス人―イギリス経験主義
第7章 赤いサングラス―カント
第8章 赤い水の力―ロマン主義とヘーゲル
第9章 青い水の力―実存主義
第10章 生命の舟
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Take@磨穿鉄靴
34
ソフィーの世界の解説書的本書。本編を読んだ時は哲学の歴史を知りたいという目的が強く、ソフィーとかヒルデとか紛らわしいから大人しくしててと思ったけどこちらを読んでソフィーとヒルデの世界は作者が綿密に計算し、読者が分かるように提示された必然の存在だと知る。ソフィーを認識しているこの私の存在も誰かの意思に委ねられたものなのだろうか。これを読んでまた本編を読み返すをあと何周かしてみたい。★★★☆☆2022/04/22
やてつ
16
「ソフィーの世界」を読んでから日が経っているため忘れている部分が多かった。ただ後半部分のサルトルとハイデガーの説明は解りやすかったため、哲学学習にはこれらの関連本を読むことで理解が進むかと思った。2013/04/24
せんべい
14
「ソフィーの世界」の解説本。哲学について無知な自分としては勉強になりました。「結局、何が正しくて何が間違っているかを証明しえるのは歴史だ。正しいものが生き残る」とか「知は疑いから始まるが、愛は信頼から始まる」などの言葉が心に残りました。 そして哲学は、科学技術のように変化(進化⁉)していることも理解できました。まったくの私見を言わせてもらえれば、本編では触れられていたヒポクラテスやダーウイン、フロイトについての解説は飛ばされていたのが残念でした(個人的に興味津々だったので)。2013/10/30
まさにい
10
以下二冊の本を読んでの独り言。西洋哲学はキリスト教という一神教を受け入れて以来自己の存在ということに長いこと悩むことになる。一神教は神がすべてを作り神はすべてを決しているということ。とすれば、人は神の意志に従って生きているにすぎず自己の意思はないのではないのか、ということが悩みの種だったのか。日本では多神教であるから、自己の意思の有無に悩むことはない。日本に哲学が発生しなかったのはこういうことなのか。ニーチェが神は死んだといったのは、人の神からの解放だったのかもしれない。2016/08/29
b☆h
8
いろいろ考えさせられて、またソフィーの世界読みたくなりました☆2009/03/08