内容説明
拉致事件から二十余年、いま明かす半生の真実。1973年8月のKCIAによる『拉致事件』をはじめ、生涯5度にわたって死線を越えてきた韓国の元大統領候補、金大中氏。その波乱に富む70年の人生は、そのまま朝鮮民族が背負わねばならなかった歴史の縮図である。いま時を得て、みずからの半生と祖国統一への限りない執念、そして、日本へのたぎる思いを打ち明けた。
目次
第1章 木浦の青春
第2章 断腸の山河
第3章 失意と挫折の日々
第4章 「革命」と「クーデター」
第5章 ふたたび政治の表舞台へ
第6章 独裁政権との闘い
第7章 亡命の日々
第8章 白昼堂々の犯行
第9章 民主救国の道
第10章 ふたたび軍人政権へ
第11章 「民主回復」への模索
第12章 遠い道
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くるた
2
映画「K」をテレビで観て興味をもち読んでみました。独裁政権時代の話や不正選挙の大雑把すぎる手口など、ちょっと信じ難い位すごすぎました。政治ってもっと微妙な駆け引きで進んでいるのだと思っていましたが、それは自由に物が言える社会での話であって、独裁政権下では力技でなんでもありなのですね。本書は金大中氏の言い分だけで書かれているので細部まで丸々信じてよいのか?判断するには自分の知識が足りなすぎるのですが、民主化に向けて命をかけて闘った尊敬すべき方という点は間違いないのでしょう。文章が読みやすくて助かりました。2013/11/28