内容説明
本書は、ロシア人よりロシアを知悉するエコノミストによる旧ソ連邦・ロシア・CIS諸国の経済の詳細な分析であり、混沌と苦悶、そして破局のただ中にある実態を精緻に論述した、画期的な労作である。果して、エリツィン改革、そして“急進的経済改革”に新たな展望はあるのか。一体、ロシアは、どうなるのか。日本は、世界は、どうすべきなのか。
目次
はじめに ロシア終わりの始まれ
1 CIS〈独立国家共同体〉の中のロシア経済
2 破局に向かう旧ソ連邦・CIS・ロシア連邦経済
3 デフォルト経済の下で
4 ハイパー・インフレへの道
5 消費市場の崩壊とサービス部門の破綻
6 瓦解した鉱工業生産
7 農工複合体の危機的状況
8 破断界に突入した基本建設
9 未整備・老朽化・乱脈のインフラストラクチャー―輸送と通信をめぐって
10 不安と緊張そして苛立ちと―雇用構造の変容、ストライキ・失業の増大
11 崩壊した対外経済関係
12 巨大な環境破壊が続く
13 荒廃と弛緩、無秩序と無法が―治安悪化と犯罪の激増
終 混沌のただ中で―苦悩のロシア経済と支援問題
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