出版社内容情報
2016年3月に放送されたアニメの原作絵本。10月に再放送予定。舞台となるスイスのチロル地方へ著者が訪ねる番組の予定もあり。
内容説明
誕生と成長、四季の風景、幼なじみとの恋、続く未来…。日々のいとなみやうつろい、生まれ育った土地のかけがえのなさを描いた、“家族の木”・りんごの木にまつわる、愛おしく感動に満ちた物語。NHKアニメ「チロルくんのりんごの木」の原作絵本。
著者等紹介
荒井良二[アライリョウジ]
1956年生まれ、山形県出身。『ルフランルフラン』で日本絵本賞、『たいようオルガン』でJBBY賞、『あさになったのでまどをあけますよ』で産経児童出版文化賞・大賞を受賞するほか、ボローニャ国際児童図書展特別賞、小学館児童出版文化賞、講談社出版文化賞絵本賞など受賞多数。2005年には日本人として初めてアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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さて読書の秋が来たよ寺
90
何とも可愛い絵本であった。子供時代に還って、外国みやげのお人形を使って女の子と遊んでいる様な、そんな童心を感じる絵本。私はこういう、登場人物が小さく描かれている絵本が割と好きだ。アルプスの山奥の生活が俯瞰で描かれ、空気の良さまで想像できる。冬が来て春になる。私は夜が長い冬が好きである。アルプスの冬は厳寒だろうが、冬の世界の広さや屋内の暖かさも想像できる。幼なじみの二人の恋もある。広い大自然の中の小さな恋である。都会に憧れず自分の環境を肯定して愛する気持ち。そんな気持ちを持っている人をうらやましいと思う。2016/10/25
keroppi
78
世田谷美術館で「荒井良二のアールぶるっと!」展が開かれていて、荒井さんが選んだ世田谷美術館の収蔵品の数々や荒井さんの美術作品が展示されている。それがとても魅力的で、荒井さんの絵本を読みたくなった。図書館で見つけた本を数冊借りてきた。この伸びやかで雄大で美しくあたたかな世界に引き込まれてしまった。色彩も豊かつで、とにかく自由だ。こうやって生きる場所があることは幸せなことだな。 2022/10/03
ふう
74
冬休みの孫のためにと借りたのですが、小2の孫は最近「こわい話」にばかり夢中で…。まずはわたしがじっくり読んでみました。移り変わる季節と移り変わる山々の風景が雄大できれいです。子どもにとって世界はどれくらいの大きさなのでしょう。自分の子ども時代を思い出すと、毎日暮らしている町、通学路から見えた場所、遊びまわった野原や川だけだったような気がします。チロルもそうですね。『ぼくがいちばんすきなところ りんごの木があるところ かぞくの木があるところ』 豊かな風景と温かい家族の大切さを感じているチロルは幸せな子です。2017/01/05
anne@灯れ松明の火
31
県立、新着棚で。『きょうは そらに まるいつき』と一緒に読んだ。雰囲気が随分違って、荒井さんを知らない読者なら驚くだろうなと思う。あちらの本格的な絵もいいけれど、こちらの絵もかわいらしくていい。ハッピーがあふれている感じ。2016/10/06
3月うさぎᕱ⑅ᕱ゛
29
とっても可愛くて幸せな2人♡田舎育ちの私にはきらきら輝く緑の中の生活は心が落ち着いて、子どもの頃の幸せな気持ちになる。かわいい絵ばかりなのに山だけは素晴らしくて、ひとつの画の中のそのギャップがまた気を惹かせるところなのかな♡2016/10/24