出版社内容情報
古典に深い造詣と愛情を持つ第一級歌人が、歌意のみならず、作者をめぐる歌説話や心理・技巧にも言及、初めて本格的に「百人一首」の魅力を綴る。「NHK短歌」好評連載の単行本化。
内容説明
いにしえの歌びとたちは、何を思いうたったのか。逸話とともに味わう豊饒な百の「物語」。第一級歌人による「NHK短歌」の連載が一冊に!
目次
秋の田のかりほの庵の苫をあらみわが衣手は露にぬれつつ―天智天皇
春過ぎて夏来にけらし白妙の衣ほすてふ天の香具山―持統天皇
あしひきの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかも寝む―柿本人麿
田子の浦にうちいでて見れば白妙の富士の高嶺に雪は降りつつ―山部赤人
奥山にもみぢふみわけなく鹿の声聞く時ぞ秋はかなしき―猿丸大夫
かささぎの渡せる橋におく霜の白きを見れば夜ぞふけにける―中納言家持
天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山にいでし月かも―安倍仲麿
わが庵は都のたつみしかぞすむ世をうぢ山と人はいふなり―喜撰法師
花の色はうつりにけりないたづらにわが身よにふるながめせしまに―小野小町
これやこの行くも帰るもわかれては知るも知らぬもあふさかの関―蝉丸〔ほか〕
著者等紹介
馬場あき子[ババアキコ]
1928年、東京都生まれ。昭和女子大学卒業。短歌結社「かりん」主宰。『記憶の森の時間』のほか、多数の歌集を上梓する一方、能や民俗学の分野、古典評論の著述も多い。『歌説話の世界』では紫式部賞を受賞。日本藝術院会員。朝日新聞歌壇選者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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