内容説明
「アーキテクチャ」とは何か?建築から社会設計、コンピュータ・システムまで、私たちの「生」をコントロールする、その多様なあり方に迫る。アーキテクチャの権力にどう対峙するべきか?喫緊の課題に挑む論文・討論を多数収載!イデオロギーが失効した時代の批評の新たなる可能性を切り開く、アクチュアルな知の最前線、ここにあり。
目次
特集 アーキテクチャ
文学と工学の余白に―円城塔「ガベージコレクション」に寄せて
創作 ガベージコレクション
鼎談 「東京から考える」再考
特別掲載 ホモ・エコノミクスの書く偽史
緊急報告 東・宮台、北米講演旅行レポート―旅する理論
著者等紹介
東浩紀[アズマヒロキ]
1971年生。東京工業大学世界文明センター特任教授。専攻は哲学、表象文化論
北田暁大[キタダアキヒロ]
1971年生。東京大学大学院情報学環准教授。専攻は理論社会学、メディア史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たばかる
21
「アーキテクチャ」の語は本書では社会性や時代性の付随する構築物のように使われているため、建築や情報技術など全部をひっくるめた議論を収拾している。内容は理論寄り?例示されたものへの知識がないとなかなか読みづらいものや、逆にもっと論を深めて欲しいもの等、自分には惜しいと感じた。2019/10/21
ポカホンタス
5
一度読んで、それなりに面白いと思った。マーキングもたくさん入れた。でも、しばらく時間が経って、ちょっとまとめてみようと思って読み返しても、何がおもしろかったのかが一向に思い出せない。これぞまさしく本書の「共同討議」で宮台が言及している「前向性記憶障害」。私自身、『批評空間』的世界と『思想地図』的世界との狭間で遭難してしまっているのかもしれない。今はそんな感想。2010/11/08
袖崎いたる
3
東浩紀の座回しがけなげな座談会。宮台真司と浅田彰を接待しているようにも読めてしまう。内容は当時盛り上がってたアーキテクチャに関するあれこれ。ニコニコ動画で生放送とかあった時代のやつ。ひろゆきの名前も登場しているが、非公共的なのに公共的なことをしている奴扱いされててウケる。2022/11/25
きをふし
3
「アーキテクチャ」という自分が興味をもてる話題においてすら、視座の多様さとわからなさを味わえるところが『思想地図』の味だと思った。2013/08/18
takizawa
3
流し読み。東・北田・原の郊外論が面白い。東さんが仙川出身、北田さんが小田急沿線出身で新百合ヶ丘に馴染みがあるとのネタ、ローカルすぎてドキドキするw東急vs西武=アッパーミドルの郊外vs国道沿いのロードサイドビジネスが栄えている郊外という構図は覚えておこう。最近は、アッパーミドルの郊外にもジャスコ化が流れ込んでいるという指摘も。鈴木論文が琴線に触れてしまった。必要なのは、自己啓発を求められる場面ではモチベーションが高まっているかのように振る舞い、不安が高まる場面では一時の感情の波としてやり過ごすテクニック。2009/07/19
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