内容説明
被爆直下にありながら奇跡的に生きのびた56人の声。原爆は彼らの生活を奪い、親兄弟・友人を連れ去った。想像を絶する苦境を越えて、彼らはどのように生きてきたのか。
目次
傷
爆心地
生存者発見
語りはじめた人たち
空白地帯
僥倖
生と死のコントラスト
突然の死
影
新たな悲劇
死者たちの証言
被爆の刻印
癒されぬもの
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Dora
21
世代が移り変わり、時代が変わっても、戦争が生んだ数々の悲しみを知り、忘れずにいることが私達の務めかもしれません。2013/05/16
晴天
1
爆心地から半径500m以内の至近距離で奇跡的に生き延び、昭和60年時点で生存していた56名の当時と今とを追う。鉄筋コンクリート造のビルや地下室にいれば助かるというものではなく本当に僅かな差が生死を分けた偶然、比較的軽傷だった為に助けを求められるも振り切って火の海を逃げたサバイバーズギルト、そして「爆心地にいてケロイド一つないなんてあるわけがない」と同じ被爆者に虚言と決めつけられる体験に今なお苦しめられ続け、取材陣に「戦後の方がつらい」「次来たら首を吊る」と告げつつも「後世のため」と語りだすのが重い。2017/08/03
犬丸#9
0
★★★★☆ 図書館で発見した20年前の本。 時代を感じさせる箇所も多々見受けられる。特に中盤に置かれた日銀の再現セットをスタジオ内に作る下りは、番組制作者の自慢話的側面が強すぎてつまらなかった。 時代を感じさせない箇所もある。 被爆者の生の体験談は、壮絶、何度もページを繰る手を止めなければならないほど生々しい描写が続く。 「核武装を再検討しよう」などと抜かす愚人は目を通しべし。この国が再び核兵器による攻撃を受けるようなことはあってはならない。それ以上に、この国の民の総意として、こんな兵器を2008/02/11
ぴろし
0
蔵書印ぽち。2015/01/18