出版社内容情報
逆転しない正義とは? のぶと嵩は、やがて「アンパンマン」を生み出していく
東京に出たのぶは、代議士の秘書として仕事に励んでいた。そんなとき西日本で大きな地震が起こる。高知の人々を心配する中で、のぶは嵩がどれだけ大きな存在であったかに気づく。嵩もまた、のぶに思いを告げる決心をし、東京へ行き赤いハンドバッグを渡す。自分たちの気持ちに素直になった二人はやっと結ばれる。
結婚したのぶと嵩は、おんぼろアパートで新しい暮らしを始める。のぶの妹の蘭子とメイコも上京し、八木や健太郎と関わっていく。嵩は三星百貨店の宣伝部で働きながらも、漫画への情熱を失うことはなかった。嵩の周囲には、いせたくやや六原永輔、手嶌治虫など才能あふれる人物たちが現れ、嵩は巻き込まれるように創作活動を続けながら、多くの人の期待に応えていくのだった。嵩はやがて詩やメルヘンの創作活動に向かい、のぶは嵩を励まし続ける。そして嵩は、太ったおじさんが主人公の「アンパンマン」を描きはじめ……。
【目次】