内容説明
時は嘉永4年(1851)。迫りくる列強の脅威に揺れる日本、弱冠22歳の吉田松陰は江戸に留学、佐久間象山、勝海舟と出会う。海防視察のため東北への旅の途次、同行の江〓(ばた)五郎の仇討に助力。さらに“第二の忠臣蔵”と江戸で話題となった「相馬大作事件」の真相にかかわり、騒動に巻き込まれていく。
著者等紹介
秋山香乃[アキヤマカノ]
1968年北九州市生まれ。活水女子短大卒業。2001年『歳三 往きてまた』でデビュー。新選組ファンのみならず、歴史小説読者から高い評価を得る。気鋭の女流小説家として活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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007
20
★★★★☆ 吉田松陰(寅次郎)の青春小説。宮部鼎蔵との東北視察と相馬大作事件の解明が軸になっています。実際に足を運び自分の目で見て日本の未来に危機感を強くし、多くの人々と意見を交わし成長する姿がとても爽やかで頼もしかった。後の松蔭の土台となった旅。歴史オンチの私にも読みやすくて、来年の大河ドラマのおさらいにちょうど良かった。2014/12/11
橘
14
面白かったです。東北を旅する若き日の寅次郎さんが熱く、生き生きと描かれていました。大河では知ることの出来なかった寅兄でした。秋山香乃さんの歴史小説はやっぱり好きです。2015/04/11
ゆずこまめ
13
吉田松陰青春時代。若々しく初々しい松陰先生です。まだ先生じゃないし。すごい行動力にびっくり。この行動力を弟子達に伝えたから、門下生が世の中を変えることができたのかな。2015/01/02
ハルキゲニア
11
若かりし頃の吉田松陰のお話です。まだ志士として出来上がっていない松陰が、盛岡藩のお家騒動の謎に迫るという内容。幕末にしては柔らかい内容ですが、この時代は友情に応えるのも意志を貫くのも、命懸けだったことが伝わってきます。友との別れ際に「君に恥じない自分でいよう」という松陰の言葉が爽やかで素敵でした。2022/06/24
toshi
11
吉田松陰の青春記。 相馬大作事件(実際にあった事件)の真相の謎解きにもなっている。 歴史が好きじゃない私は、吉田松陰は昔の人だし、相馬大作なんて聞いたこともなかったけど、充分楽しめました。 それにしても昔の人はよく歩く。。2014/11/20