内容説明
明治という時代を駆け抜ける八重。「弱者はいたわらねばならぬ」という会津の教えのもと、仲間とともに篤志看護婦として名乗りをあげる。新たな時代を切り拓くべく、八重たちは果敢に挑戦していく―。NHK大河ドラマ完全小説版完結!
感想・レビュー
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sin
48
福井県越前市『たけふ菊人形 ハンサムウーマン新島八重』開催中です。『永遠の0』で世論が兵役についた方を敗戦によって貶めたとの表現に心が痛くなりましたが、日清・日露戦争にむけて世論とそれをあおる新聞の姿が、その後の大東亜戦争に向っていく日本人を根本から変えることができるものは教育そのものであったはずだったのに、当時のインテリゲンチャの姿に後の日本の教育のひずみを感じさせます。2013/10/19
糜竺(びじく)
39
2013年に放送されていた大河ドラマ「八重の桜」のノベライズ本です。最終巻です。明治の激動の時代と歩んだ、主人公の八重の生き様が描かれていました。生けていれば嬉しい事、楽しい事もあれば、苦しい事もあれば、辛い事もあります。八重の人生も色々ありましたが、彼女は一生懸命にその時代を生き抜いた事が良く分かりました。他の人達も同様です。それをノベライズ本であっても、とてもよく伝わってきました。感動する場面も色々ありました。そして、この作品を通して、幕末明治の会津の人達についても学べました。読んで良かったです。2016/03/25
ちゃこてい
11
力強い足取りで向かい風の中を歩いているような八重の人生であった。愛する家族、夫の襄、兄、母、姪に次々と先立たれ、それでも志し高く生き抜いたのだろうと想像出来た。「グッパイ…また会いましょう」と襄が八重に掛けた言葉に泣けました。2018/09/12
柚桜
11
思いのほか涙する場面が多かった。「薩摩は憎い。でもリツさんのことは一つも憎いと思えない」ここまで八重の心が回復して成長するまでどれだけ苦しんだのかなと思う。「それは・・・好意を・・・覚えまして」っていう八重がめちゃくちゃ可愛かった。覚馬がどれほど時栄を大事に思っているかもこの小説からじゃないとわからなかった。民間人で始めて勲章を授かるのが会津のおなごだという台詞になんだかため息が出ました。女性の大河ドラマは華やかでお姫様なりの人生が描かれましたが女性がここまで激しかったのは初めてでした。1年間ありがとう!2014/04/26
sofia
9
幕末、明治を駆け抜けた新島八重。そして会津から見た明治。この時代を生きた人の志を感じた。2014/02/07