内容説明
占領下の日本、そしてそれ以降の日本。「僕」と食をめぐる文章の日々。
目次
チャーリーが作ってルーシーが食べる
川があり、橋があり、ホテルもあった
大変なときに生まれたね
銀の鱗に陽ざしを受けて
海から見る自分の居場所
占領とヌードル・スープ
あのトースターの謎を解く
友だちの家で食べた
昔から知っているこの三人
酸っぱい酸っぱい黄色い水〔ほか〕
著者等紹介
片岡義男[カタオカヨシオ]
作家。1940年東京生まれ。早稲田大学法学部卒業。大学在学中よりコラムの執筆や翻訳を手がける。75年『スローなブギにしてくれ』で野性時代新人賞を受賞、本格的に作家デビューをする。以降、小説、評論、翻訳、写真等で幅広い活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
18
様々な食体験の視点でなされた僕をめぐる文章の試み、との事。これだけで好き嫌いが分かれるが自分は好き。著者は1960年前後に「モラトリアム」の状況を過ごした。何もしない猶予の時間。職も技術も資産も勿論覚悟もない。しかも丸裸で身を粉にする「労働の日々」を待つ身だ。自分も20年後に同じ心持ちだった。だから食べ物に不自由しない今、あらゆる人々がそれらしい理由を付けて、モラトリアムの時間を奪い合う現状に違和感はない。そんな風に考えた後、表紙のシンプルなフォークの写真を見て、片岡義男は人間の慰めを知っていると思った2016/06/25
エトランジェ
3
片岡さんは流行り言葉でいえばセレンディピティな人だよな〜。You are what you eatと世間で言われるところに、食は自分を作ったか、とあえて突っ込んでいくのがいかにも著者らしい。で、ご本人の弁はともかく、やっぱりこれは片岡さんご自身にも当てはまる気がしました。2016/10/08
ひるお
1
片岡義男によるエッセイ集。『ピーナツ・バターで始める朝』と同じような路線だが、副題の「食は自分を作ったか」が示す通り、こちらは食に的をしぼった内容。サンドイッチ、スパゲティ、缶のスープ、マヨネーズ。日本にアメリカが入り込み馴染んでいく、その過程の食の諸相。ひとくちに戦後日本と言っても、そこには多様な状況があったのだ、という、当たり前のことに気付かされる。日本の中のアメリカ、を捉える上では、意外と必読の本かもしれない。2024/07/12
shushu
1
何故だろう。片岡義男の文章は彼以外何者でもない息遣いを感じる。これも変わらない。瀬戸内海での子ども時代を描く「海から見る自分の居場所」は輝かしくも美しく、この世のものでないようだ。マヨネーズ、というと「そして最後にマヨネーズ」という文章で終わる短編を父親が買ってきた小説雑誌で読んだ覚えがあるのだが。。。2013/09/29
kuukazoo
1
前に読んだ『洋食屋から歩いて5分』よりもトータルで面白かった。記憶の中の食。どれも彼を形づくってきたものだなぁという質感が感じられて良い。モノを通して語られるものが、何となく堀江敏幸さんの回送電車シリーズにも共通してる気がして、ちょっとうれしかったり。また、ごく個人的な戦後史としても興味深かった。2013/06/20
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