目次
斎藤茂吉の最晩年と青年時代の中井英夫
1 一九五四年の衝撃
2 閉じきらぬ円環
3 戦争は終った
4 現代短歌の局面
5 昭和戦前といまを結ぶもの
中井英夫の死
著者等紹介
関川夏央[セキカワナツオ]
1949(昭和24)年新潟県生まれ。上智大学外国語学部中退。主な著書に『ソウルの練習問題』、『海峡を越えたホームラン』(第7回講談社ノンフィクション賞)、『「ただの人」の人生』、『「坊っちゃん」の時代』(谷口ジローとの共著/第2回手塚治虫賞、アッティリオ・ミケルッツィ賞=イタリア)、『昭和時代回想』、『司馬遼太郎の「かたち」』、『昭和が明るかった頃』(第19回講談社エッセイ賞)、『女優男優』、『白樺たちの大正』、『「世界」とはいやなものである』などがある。2001年には、その「人間と時代を捉えた幅広い創作活動」により、第4回司馬遼太郎賞を受賞
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感想・レビュー
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ずー
2
社会詠、新聞歌壇に関する部分が特に身につまされた。/ "こういう人がいるだろうという想像力がなければ「社会詠」にはならない。「正義」は自分にあり、「感傷」もまた自分にしかないと信じる不遜さが、ときに「社会詠」にはつきまとう。" / "短歌は繊細かつ鋭敏な器である。だからこそこのように陳腐きわまりない言葉の羅列にリズムのみを借用されたときは、無残なまでの脆さをあらわにするのである。"2022/08/23
kaizen@名古屋de朝活読書会
1
1954年の衝撃 中条ふみ子と石川不二子 寺山修司 現代短歌のこころみとしては強烈。 「短歌はプロに訊け」「短歌パラダイス」 「短歌には「業界外」からの批評が不足しているのではないかという疑いは私の動機のひとつであった」著者 ソフトウェア業界も同じだなと思った。2012/04/21
カミヤイン
1
僕的に、おにぎり(ツナマヨ)。発売したばかりに読んだときより面白く読めた。新しい面はさすがになかったが。でもこういうものは、作品(文章も作品ではあるが、それとは違う意味での作品。)とは違い、今日出たら明日にはもう新しかったものになるので、それで良いと思う。作品ではないもので、今日まで新しいと感じるものは怪しいと思う。この本は又いつか読むんじゃないかな。2010/12/28
905
0
歌人になると決めたので参考文献として読む。しかし、読むほどに歌の巧拙とか文学的価値とかわからなくなった。少なくとも、下手に短歌で社会批判しようとすると、目も当てられないものになることはわかった。2022/03/13