内容説明
大航海時代の幕明けにより世界史に登場した重商主義は、パンクロニクルに言えば、グローバル資本主義となって、「自由」と「公正」という世界基準を旗印に、かつてない勢いで拡大を続けている。いったい、資本主義システムは、市民革命、産業革命、帝国主義、世界大戦、冷戦の時代に、どのような変遷を遂げ、世界中を席巻していったのか。そして、金融技術大国アメリカが牽引する現代のグローバル資本主義は、私たちの未来に、自由で開かれた社会を招来するものなのか。社会経済史研究の第一人者が、資本主義の誕生と発展の歴史を辿りながら、現代世界の経済構造を明らかにし、同時にその陥穽をうがつ。
目次
序章 グローバル資本主義の基本的視角(何が世界経済を動かすのか;自由主義市場経済とは何か;資本主義社会の諸要素)
第1章 グローバル資本主義の発展―大航海時代から第二次世界大戦まで(近代資本主義の発生;帝国主義の拡大;民主主義とファシズム)
第2章 拡大するグローバル資本主義―第二次世界大戦以後(冷戦体制の完成;戦乱の時代;核の時代、石油の時代;アジアの胎動;社会主義の崩壊;膨張するグローバル資本主義)
第3章 グローバル資本主義の矛盾―現代の諸問題(拡大する不平等;資本主義という金儲け;グローバル資本主義の陥穽)



 
               
               
              


