NHKブックス<br> リトアニア―小国はいかに生き抜いたか

NHKブックス
リトアニア―小国はいかに生き抜いたか

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  • サイズ B6判/ページ数 219p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140017760
  • NDC分類 238.84
  • Cコード C1331

内容説明

社会主義革命、世界大戦、東西冷戦と、大国の利害に翻弄された小国リトアニアは20世紀をどのように生き抜いてきたのであろうか?処刑や流刑、追放に怯えながらも果敢に大国に立ち向かった青年たちや、シベリアから生きて帰ることのできた元パルチザンが語る数々の恐るべき事実。密告、裏切りなどによる民族の心の傷を、これからどのように回復するのか。リトアニアの20世紀を証言で綴り、21世紀の人類の課題を考える。

目次

リトアニアへ
プルンゲ
リトアニアの歴史
リトアニア人の離散
ある農民の半生
国家のパニック
ある目撃者
世紀の悲劇
ユダヤ人が姿を消すまで
生き抜いた人々
レジスタンス
パルチザンに栄光を
インテリのパルチザン
めぐり会えた人々
母国に残ったインテリゲンチャ
灯は消えず
再び目覚めるリトアニア人
一九九三年の夏
前進

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

印度 洋一郎

4
いわゆるバルト三国の一つ、リトアニアがソ連支配下で辿った苦難の歴史を、リトアニア人に聞き取りしたオーラル・ヒストリーで構成した本。ソ連によってシベリアに追放された政治家などの戦前の支配層は階級として絶滅させられようとしていたらしく、刑期が終わっても故郷に帰れない人々もいた。そして、ソ連統治下で根強い抵抗を続けたパルチザンも又悲惨だった。孤立無援でソ連の手先となったリトアニア人(下層の者が多かったらしい)に追われ、同じ民族同士でいがみ合い、殺し合うという状況。貴重な内容だが、文体が読み辛いのが残念だ。2020/04/19

なるみ

2
私には偶然にもリトアニア人の友人が居て、彼の宗教的・政治的思想のバックグラウンドを詳しく知りたいと思って手に取りました。リトアニア人知識層の虐殺・シベリア送還・亡命…正直エグすぎて読みたくないところもあった。私が生まれる少し前に独立したこの国。この本は1994年か95年の本なので今の状況は少し変わっているだろうが…色々考えさせる本だった。2011/08/02

富士の鷹

1
小中学生の頃、ソ連の農業政策には肯定的みたいなニュアンスで教育を受けたんだけど、この本を読むと、コルホーズは、旧ソ連外の少数民族から土地を収奪し、さらに土地所有者をシベリアに送ってそこで耕作させていたという酷い人権蹂躙がなされていたということ。誰かの言うことを鵜呑みにするとか、こうあってほしいとかじゃなくて真実を検証し、現実を受け入れることを大事にしたい。2015/03/31

鈴音

1
まだ前半だけ読んだところでまだ感想を持ち難いのだが、どんな戦争(それに類した争い)は離れたところから想像することとはかけ離れ、平常が壊れ攻撃してくるが故にあらゆることが油断できない。そんな警戒心を持って読み進めている。/ジェノサイドとか歴史が奪われるとか絵空事で描かれても辛過ぎることが起こっていた国。その直前の危機に気付かないままのオプティミストを思うと、自分達が大丈夫という考えに陥り易い性がどこにでもあるのではないという危険を感じる。2013/12/23

yu01

1
主にWWⅡ以降のナチス支配、ソヴィエト体制についての取材情報。「20世紀最大の悲劇の一つ」、か。体制の運用の仕方がここまでだったとは知らなかった。市民間で不審感を醸成する仕組みは怖すぎる…。他方で、リトアニア語と文化を守ったアングラ活動なども記述されていて興味深い。今のリトアニアはどうなってるでしょうね。「シベリアへ送られるような悪人」は今でも悪人なのか。2012/12/28

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