内容説明
病みあがりの、国民の選択なき混迷が続く日本政治。「政府ありて国民なし」と嘆じたのは、福沢諭吉であった。私たちは、この転形期をどう読み解くのか。一体、政治改革から何を改革するのか。政治蘇生の原点とは何なのか。本書は、倫理の学としての“在野の政治学”に立つ著者が、制度や運動ではなく、「私たちの今」「自己の内なる政治的なもの」への問いから発し、「事実と理念」の側から、生き方としての文化選択を視野に入れ、政治のあるべき姿を省察する。
目次
第1部 「政府ありて国民なし」―病む政治、病みあがりの政治のあとに
第2部 国境を越えてすべきこと―湾岸戦争以降のPKO
第3部 「政治の言葉」というもの―転形期をどう見るか
第4部 リベラリズムとは何か―政治学と政治思想の視座から