感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
2
ふむ2024/02/02
志村真幸
1
とりあえず、中国の科学史について知りたいなら、『中国の科学文明』（岩波新書，1970年）から読み始めるべきだろう。それから本書を手にとれば、さらに詳しく、同時代の最新の部分まで押さえることができる。スタート地点としていまも価値を失っていない一冊と思う。 内容としては、先史時代から殷、漢、唐、金、元、明、清、中華民国、現代へと時代順に並べ、各時代について医学、天文学、機械、地震学といったテーマごとに語り、さらにイスラムやヨーロッパの影響にも言及している。 いま読んでも、その視野の広さに驚かされる。2019/10/25
むとうさん
0
ふと大学図書館で目に留まって。古い本だったが読みごたえはあった。中国文明が「科学」というより「技術」では西洋に先んじていた時期が長く続いていたことを豊富な事例で説明する。１９８２年ということでまだ「途上国中国」のイメージだけれど、逆に今なぜここまで大国になれたのか考えると面白い。いや、現代中国でも「科学」水準は意外と高くないのか？ややもすると「科学技術」という呼称が定着しつつある現代で、「科学」と「技術」をしっかり分けて論じることは大事なのかもしれない。2012/05/07
