NHKブックス<br> 意味の世界 - 現代言語学から視る

NHKブックス
意味の世界 - 現代言語学から視る

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  • サイズ B6判/ページ数 230p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140013304
  • NDC分類 801
  • Cコード C1380

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Nobu A

5
1978年初版、2004年第20刷。意味論専門の池上嘉彦先生初読。認知理論から社会文化的な要素を含めた社会認知理論へ移行し、最近の言語学及び言語教育の主流は第二言語習得。意味論や統語論は研究活動があまり活発ではないが、今から半世紀近く前の著書。時代を考慮して読む必要がある。英語と日本語の差異、所謂ズレ、忠実に対応しない表現やコロケーション、日米の擬声語や擬態語の差(例:バウバウ)や言語習得中の幼児が受け入れない不思議さ等、興味深い。他語と比較して普段何気に使っている母語が初めて分かることは意外と多い。2021/02/27

ががが

2
再読。記号としての言語はすべて形式と意味から構成されている。その意味の側面から言語を捉えようとする視点の紹介。「赤い」と「赤さ」は品詞の違いという以上の違いがあるのか、考え出すと面白い。しかし、実態(形式)から浮遊して考えることになるので、収拾がつかなくなりがちだし、着地点も定めまらないことが多い。個人的には、文法項目は意味を持ちうるのかということが気になる。動詞「行く」は動作性を読み取れるけど、「行かない」になるとそれは意味的には動作ではないように思える、否定詞自体が状態性の意味を持ちうるのか、とか。2015/07/17

ががが

2
意味論のイントロダクションと言えばいいかな。日常的に使われる言葉から語の意味を分析している。簡単な文章で比較的分かりやすいが、用いられる例が膨大になっているところは少し冗長に感じるかも。専門性は低いが良質な内容。入門というよりその門を少しだけ開いて覗き込んでいるような本かな。2013/02/02

niko

1
30年も前の本ですが、以前歴史言語学の授業で学んだ事が豊富な日本語の例とともに説明されていて、非常に分かりやすかったです。また、意味論といっても、文法よりも語彙の意味に焦点をあてているのが、今まで読んだ本とは違います。2009/07/18

belier

1
日頃は深く意識しないで使っている言葉を、学術的な視点で平易に解説した本。エピソードをうまく使っていて非常にわかりやすい。日本語と英語を対比させているのが特によかった。言語によってものの分類の仕方が変るのは知っていたが、この本の例は説得力がある。確かに「ムギ」はWikipediaでも欧米語の項目がない。この本が書かれた70年代では、「萌える」は使いにくい言葉となっていたらしい。妙なかたちで復活したのだね。2013/08/30

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