出版社内容情報
世界文学とはなにか.国際的に活躍する文学研究の第一人者が古今東西縦横に,世界のあらゆる文学作品との比較の中で,日本文学の魅力を語る.今まで比較されることのなかった作家をあえて関連づけることによって文学の新たな可能性を見出し,刺激的な読書の世界へ誘う.
内容説明
日本文学は孤独でも特別でもない!比較文学を超える世界文学論のエッセンス。現代の世界文学論をリードする碩学ダムロッシュ教授の東大連続講義を、世界で初めて単行本化した日本語版オリジナル。沼野充義との対談形式による解説も巻末に掲載。
目次
1 近世の世界文学(現代とそれ以前の「世界文学」の違い;ドゥティエンヌ『比較不可能なものの比較』;偏った「普遍性」 ほか)
2 文学と近代化(世界文学への日本の参入;半周辺のフィクション―中核‐半周辺‐周辺;作家とメディア―樋口一嵐とジェイムズ・ジョイスの登場 ほか)
3 文学とグローバリゼーション(社会的状況と言語;「世界文学」研究の先駆け―H・M・ポズネット;五歳で渡英したキプリングとイシグロ ほか)
日本文学の新たな理解に向けて ダムロッシュ教授との対話―あとがきにかえて
著者等紹介
片山耕二郎[カタヤマコウジロウ]
1983年生まれ。現在、共立女子大学文芸学部専任講師。東京大学大学院人文社会系研究科修了、博士(文学)。専門はドイツを中心とした西洋近代文学、とりわけ芸術家小説。また、データサイエンスを用いたドイツ語作品の定量分析にも取り組む
高橋知之[タカハシトモユキ]
1985年生まれ。現在、千葉大学大学院人文科学研究院助教。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了、博士(文学)。専門はロシア文学
福間恵[フクマメグミ]
現在、東京大学文学部大江健三郎文庫事務補佐。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学、文学修士。専門は現代英語圏文学、特に短編小説
沼野充義[ヌマノミツヨシ]
1954年生まれ。東京大学名誉教授、名古屋外国語大学教授、元日本ロシア文学会会長。ハーバード大学修士、東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。専門はスラヴ文学。2007年、東京大学文学部現代文芸論研究室創設に参加する。ワルシャワ大学、モスクワ大学、ハーバード大学世界文学研究所でも教える
ダムロッシュ,デイヴィッド[ダムロッシュ,デイヴィッド] [Damrosch,David]
1953年生まれ。ハーバード大学比較文学科教授、同大学の世界文学研究所所長。世界の文学をグローバルな視野でとらえる「世界文学論」の主唱者として国際的に大きな影響力を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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