出版社内容情報
近世都市の感性から生まれ,本居宣長によって形式化された「もののあはれ」は,今もわれらの内なる共同性の核をなしている.本書は異界の変容をテーマにこの“宣長問題”を精神史的に位置づけようとする,戦後世代によるユニークな国学論.
内容説明
日本的〈共同性〉とは何か―その核心となる「もののあはれ」を初めて形式化した本居宣長。彼の言語思想を、異界の視座から精神史的に位置づけ、現在の問題としてとらえる。
目次
第1章 異界の視座(異界・内面・権力;露出する虚構)
第2章 和歌とイデオロギー(天皇と和歌;国学・和歌・自然;橘曙覧のナショナリズム)
第3章 宣長の意味(「排蘆小船」実情論の来歴;感性のファシズム;徂徠から宣長へ;作為された自然)
付 源氏物語の「もののあはれ」
付 小林秀雄『本居宣長』について
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