出版社内容情報
本書は,従来の学説にとらわれることなく,事実としての芸術を率直に見きわめ,芸術が語りかけてくるものを忠実に記述することをその論考の基礎として,芸術に関するさまざまな問題を考察した異色の概論書である.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あ
5
知的階級による「高貴な」精神の占有を(微かではあるが)思わせる古い価値観で書かれている。著者がロマン主義的な精神の無限性と超越論的な美の特権性にコミットしているように読めて、あまり気が乗らなかった。芸術に固有の体験を内在的象徴という概念で規定しているのも無理があるように思う。なお本書の体裁は、美学史の記述ではなく、美学における基本的な思索の実践例といった趣。2024/01/14
かす実
4
芸術をやるなら1度は読むべき本。平易かつ奥深い。たんに意味を理解するだけでなく、じっくり「体験するように」読みました。これからも末永くバイブルです。2018/03/22