内容説明
近代美学を「外部」から支える五つの概念を吟味し、美学理論の境界や条件そのものを精緻に問い直す。そして美学を起動するメカニズムに着目の上、その歴史を描出し、制度としての美学を内から外へと開き、その変容を目論む。「所有」「先入見」「国家」「方位」「歴史」からたどる美学の思考。
目次
プロローグ 中心の喪失―「新しい神話」あるいは「ゴシック幻想」
第1章 所有―近代的「所有権」思想と「芸術」概念
第2章 先入見―習慣の詩学あるいは趣味の政治学
第3章 国家―美学と政治学をめぐる近代性の行方
インテルメッツォ 中心の遍在―ノヴァーリスあるいは政治的汎神論の美学
第4章 方位―表象としての「東西」「南北」から見た近代的芸術精神の成立
第5章 歴史―普遍と特殊の交叉
エピローグ 中心の批判―ヴォリンガーによる「ヨーロッパ中心主義的」芸術史の批判とその行方
著者等紹介
小田部胤久[オタベタネヒサ]
1958年東京に生まれる。現在、放送大学客員教授、日本学士員会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
-
- 和書
- 西武王国鎌倉