出版社内容情報
多くの文学翻訳、翻訳論で知られる第一人者が「翻訳になぜ理論が必要か」を、多くの実例を用いて解説する。翻訳はAIで「できてしまう」時代は、しかし翻訳すべき「内容」とは何か、その「正しさ」とは何かがより深く問われる時代でもある。翻訳の質への問い、翻訳の喜びへと読者をいざなう書。
内容説明
漕ぎ出そう、翻訳論の新たな次元をめざして!AIで翻訳が「できてしまう時代」に、『ホビット』などの翻訳でも知られる著者が「翻訳になぜ理論が必要か」を考える。カフカ、〓外、ディケンズを股にかけ、『源氏物語』『チョコレート工場の秘密』『羅生門』と丁々発止のテクスト間対話を試みながら、文学翻訳の質への問い、翻訳すること読むことの喜びへと、読者をいざなう。
目次
1 翻訳になぜ理論が必要か(イントロダクション―翻訳論はなぜ必要か;世界にはどんな翻訳論があるのか;まず、翻訳を定義してみよう;日本の「翻訳」とは何だったのか;形か意味か(1)―西欧の逐語訳 ほか)
2 翻訳の実例を見る(文学翻訳の実践へ―冒険の見取り図;翻訳推敲のワークショップ―『たのしい川べ』;視点・声・心理劇を翻訳する―『床の下のこびとたち』;物語の意味を翻訳する―『ホビット』(1)
物語の仕掛けを翻訳する―『ホビット』(2) ほか)
著者等紹介
山本史郎[ヤマモトシロウ]
東京大学名誉教授、順天堂大学健康データサイエンス学部特任教授。1954年生まれ。1997年東京大学大学院総合文化研究科教授、2019年昭和女子大学国際学部特命教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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