出版社内容情報
『源氏物語』はいかに平安文学の豊かな表現世界をとりこみ,さらに新たな創造を獲得したか.先行する物語・和歌・日記との連関をみる外側,作中人物の造型を軸にする内側から文学史の全体像を見通す.源氏物語研究の現在に対する先鋭的な問題提起の書.
目次
序 『源氏物語』の文学史に向けて
1 源氏物語と王朝文学(かな文学創造―竹取物語と古今和歌集;貫之の幻視の花―古今集歌の方法;古今・竹取から源氏物語へ―「あはれ」の相関関係 ほか)
2 方法をめぐる視角(語りの虚構性と和歌;「結婚拒否」の思想;長編の始動―若紫巻素描 ほか)
3 作中人物からの展望(六条御息所の「時間」;逆境の光源氏―賢木巻後半の方法;光源氏の復活―松風巻からの視点 ほか)
著者等紹介
高田祐彦[タカダヒロヒコ]
1959年東京に生まれる。1983年東京大学文学部卒業。現在、青山学院大学文学部助教授
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