出版社内容情報
アジアの農村では,新たな農民層が生まれている.伝統的農法をふまえ,技術革新を受け入れようとする彼らは,農業の大きな変革,農業発展の可能性を象徴している.本書は日本とアジアとの比較を射程にいれつつ,転換期にあるアジア農業の行方を指し示す.
目次
1 グリーンレボリューションの評価(肥料の論理と機械の論理―グリーンレボリューションとイギリス農業革命;新しい農民層は生まれるか)
2 もう一つの稲作社会―ジャワ稲作の場合(ジャワ稲作農民の生産ビヘービアー;バオンの運命―分配社会のゆくえ)
3 農業技術論の視点から(田植について―その農法論的意味;チャオプラヤ・デルタ深水稲作のむら)
4 政府と農民(政府と農民―フィリピン農業水利体制の構造;台湾水利会改組に見られる政府と農民)
5 対談 アジア農業を見る眼