出版社内容情報
階級と国家の形成に伴い,建築・都市は素朴な構造体や集住から脱し,政治的・社会的特性を顕示する高度な記念碑性を持つようになる.こうした性質を現出せしめた国家体制・生産体制・技術との関わりの中で,古代の都城・宮殿・寺院・古墳の意味を解明する.
内容説明
階級と国家の形成―都城・宮殿・寺社・古墳に付加された意味とは。国家体制・生産体制・技術の変遷のなかで、建築・都市も素朴な形態から脱し、政治的・社会的特性を顕示する高度な記念碑性を獲得していく。「建築・都市」から歴史を読み直す。
目次
序 古代社会と建築・都市
1 日本の古代宮都―内裏の構造変遷と日本の古代権力
2 寺院造営と生産
3 中国の都城とアジア世界
4 ギリシア・ローマの都市と建築
5 建築技術の多様性―先史・古代における木の建築をつくる技術の歴史
6 横穴式石室築造の思想―古墳時代の霊魂観をめぐって
著者等紹介
鈴木博之[スズキヒロユキ]
1945年生まれ。東京大学大学院工学系研究科教授。建築史。工学博士。著書に『東京の“地霊”』(文藝春秋、1990、サントリー学芸賞)、『ヴィクトリアン・ゴシックの崩壊』(中央公論美術出版、1996、日本建築学会賞)、『都市へ』(中央公論新社、1999、建築史学会賞)ほか
石山修武[イシヤマオサム]
1944年生まれ。早稲田大学理工学部教授。建築家。1996年ヴェネチア・ビエンナーレ建築展金獅子賞、1998年日本文化デザイン賞、1999年織部賞、2001年芸術選奨文部科学大臣賞。作品に『伊豆の長八美術館』(1984、吉田五十八賞)、『宮城県立リアス・アーク美術館』(1994、日本建築学会賞・軽金属協会建築賞)、ほか多数
伊藤毅[イトウタケシ]
1952年生まれ。東京大学大学院工学系研究科教授。建築史・都市史。工学博士。著書に『都市の空間史』(吉川弘文館、2003、建築史学会賞)ほか
山岸常人[ヤマギシツネト]
1952年生まれ。京都大学大学院工学研究科助教授。建築史。工学博士。著書に『中世寺院の僧団・法会・文書』(東京大学出版会、2004、建築史学会賞受賞論文所収)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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- 和書
- 世界経済危機は終わった