精霊の箱〈下〉―チューリングマシンをめぐる冒険

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精霊の箱〈下〉―チューリングマシンをめぐる冒険

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  • サイズ A5判/ページ数 298p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784130633642
  • NDC分類 410.9
  • Cコード C1040

出版社内容情報

好評を博した前著『白と黒のとびら』の待望の続編--チューリングマシンをテーマに、「計算」の本当の姿に迫ろう!【上下巻】新米魔術師になって数か月.ガレットの前にはさらなる波乱万丈の運命が待ち受けていた――『白と黒のとびら』第2弾は,チューリングマシンがテーマ.主人公をはじめとする様々な登場人物とともに,「計算」の本当の姿、またそれにまつわる数々の話題に親しもう.【上下巻】

<a href="http://www.utp.or.jp/topics/files/2016/63363_chap1.pdf">こちらから第1章を試し読みすることができます</a>(PDF,4MB)



★浅井健一氏(お茶の水女子大学准教授)推薦

「人は土壇場のぎりぎりのところで何を選択するのか.『白と黒のとびら』待望の続編.言語理論に基づく壮大な世界観を見事に描ききった傑作.」



【本書巻頭より】

今作のテーマは「チューリングマシン」です.物語は,前作『白と黒のとびら――オートマトンと形式言語をめぐる冒険』最終章の数ヶ月後から始まります.前作と同様,作中の人物,団体,場所,物理・化学法則はすべて架空のものですが,物語の根底を流れる数学的原理は現実のものです.ガレットを始めとする登場人物たちと一緒に,「計算」という概念の本当の姿,またそれにまつわる数々の話題に親しんでいただけましたら幸いです.



【本書で扱っているトピック】

●チューリングマシンの表現

●文字列のマッチング

●二進法による表現

●情報の符号化

●数の計算

●さまざまなチューリングマシン

●二進法による文字の表現

●機械の自己複製

●万能チューリングマシンの概要

●記憶装置

●停止性問題

●電気回路によるチューリングマシンの表現

●暗号

[下巻]

第12章 禁書

第13章 選定式

第14章 破壊と創造

第15章 再会

第16章 潜入

第17章 織機

第18章 貴人たち

第19章 秘匿

第20章 全能

第21章 破滅

第22章 再生

エピローグ

解説

あとがき

参考文献



Archimage Garret’s Apperenticeship II: Adventures in Turing Machines, Vol.2

Ai KAWAZOE



[上巻]

プロローグ

第1章 祭壇

第2章 酒宴

第3章 泉の試練

第4章 変成

第5章 子馬の像

第6章 疑惑

第7章 夢幻

第8章 人形

第9章 混戦

第10章 偽呪文

第11章 記憶術



Archimage Garret’s Apperenticeship II: Adventures in Turing Machines, Vol.1

Ai KAWAZOE

川添 愛[カワゾエ アイ]
川添 愛
川添 愛:国立情報学研究所特任准教授

内容説明

錬金術、偽呪文、土人形の討伐、巨大織機の破壊…新米魔術師ガレットに次々と襲いくる苦難と試練。前作からさらに広がった世界のなかで「計算」と「コンピュータ」の基礎を学ぶ。ヒット作『白と黒のとびら』待望の続編。

著者等紹介

川添愛[カワゾエアイ]
1996年九州大学文学部文学科卒業(言語学専攻)。2005年同大学大学院にて博士号(文学)取得。2002‐2008年国立情報学研究所研究員。2008‐2011年津田塾大学女性研究者支援センター特任准教授。現在、国立情報学研究所社会共有知研究センター特任准教授。専門:言語学、自然言語処理(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あおでん@やさどく管理人

24
「表象界」「浄罪界」など、哲学チックな話も出てきたので、意外と文系の人でも読めるのでは…?と思ったりもした。肝心のチューリングマシンについては、やはり理解するのが難しい。情報系の理論を少しでもかじっていると理解を深められそう。それでも、今日欠かせないコンピュータの基本を垣間見られる物語だった。2017/09/06

izw

13
チューリングマシンをめぐる冒険を数日楽しみました。銀の箱、金の箱がコンピュータ内部のイメージのようで、ブレイン・マシンインターフェースを思わせる記述があったり、RSA暗号が題材となったりと、血生臭い魔術師の対決と、ガレットとティルの心の結びつきの物語の中に、楽しめる題材が満載であった。2017/07/02

ネクロス

12
計算理論における物語。応用情報持ちなので、読むと何を指していることなのかがリアルにわかるのが楽しい。塔文字の解析などはリアルに取りかからないとわからないので、数学ガールのようにストーリー追うだけではない歯応えがある作品。2017/03/29

gill

10
前作も面白かったけど,さらに面白かったです.メインテーマはチューリングマシンということで,二進数,再帰,暗号...etcと,より計算寄りな事柄を扱っています.謎解きの部分で何を元ネタとして表現しているか,推理する楽しさもあって夢中で読んでしまいました.また,知らなかった部分は主人公と勉強するような気分で読んでいました.しかし,素晴らしい作品です.本質的には計算機科学の内容を,これほど豊かなファンタジーの世界のお話にしてしまうとは.圧巻でした.2017/02/25

プラス3

9
『順列都市』一言でいうと、ハードSF版『精霊の箱』。めちゃくちゃ面白いよ。『ロジ・コミックス』本書の議論を一歩進めると、数学の最高峰の一つ、不完全性定理にたどり着く。『ヴィトゲンシュタインはこう考えた』表象だの写像だのは、この人の思想。「世界の意味は、世界の内には存在しない」。『チューリングの大聖堂』金の箱の創世記なら、コレがベスト。2017/03/06

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