ジャガイモとインカ帝国―文明を生んだ植物

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  • サイズ A5判/ページ数 335,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784130633208
  • NDC分類 268
  • Cコード C1040

出版社内容情報

標高四千メートルの高地に栄えたアンデス文明。繁栄を支えたのはジャガイモだった! 今なお謎に包まれるインカ帝国成立の謎に、栽培植物の起源という観点から挑み、通説を覆すスリリングな論考。永年にわたるフィールドワークの結晶。,,,

内容説明

穀類中心の歴史観をくつがえす。謎に包まれる文明の起源を、栽培植物から解明。35年におよぶフィールドワークの集大成。

目次

序章 何がアンデス文明を生んだのか
第1章 アンデス―ジャガイモの故郷
第2章 ジャガイモの誕生
第3章 開花する農耕文化
第4章 インカ帝国の食糧は何であったか
第5章 インカの末裔たちの村へ
第6章 根栽農耕文化の展開
終章 ジャガイモとトウモロコシと新大陸文明

著者等紹介

山本紀夫[ヤマモトノリオ]
1943年大阪生まれ。京都大学農学部農林生物学科卒。同大学院博士課程修了。農学博士。民族学・民族植物学専攻。国立民族学博物館助手、助教授を経て、現在同館民族文化研究部教授・総合研究大学院大学併任教授。1968年より、アンデス、アマゾン、ヒマラヤ、チベットなどで主として農耕文化に関する調査を実施。1984‐1987年にはペルー、リマ市にある国際ポテトセンター社会科学部門客員研究員
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感想・レビュー

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翔亀

39
【始原へ53】著者の最新書「高地文明 もう一つの四大文明の発見」は挑戦作だけに、なぜ高地に文明なのか説明不足が気になる点もあった。アンデス高地文明を論じた本書は、その点、説得力をもって十二分に説明されている。著者の主著といえよう。■新大陸文明(メソアメリカ、アンデス)はトウモロコシ農耕を基礎に成立した、とは高校の教科書にも載っている定説。メソアメリカはそうでもアンデスは違うと疑問に思ったのが35年前(執筆時[2004]の)。以来、著者はアンデス高地の村で生活して現在のインディオの主食はジャガイモなど↓2021/09/17

futabakouji2

6
インカ帝国はジャガイモを主食としていた!イモを野生種から栽培種に変えるまで一体どれだけの苦労と時間を費やしたのだろうか?イモは重いけど、リャマを用いて輸送したようです。 インカに代表される古代アメリカ文明ではトウモロコシで発展したと一般的に説明されます。しかし、インカではトウモロコシはお酒のために使用されるのが主でした。食料としてはあまり利用されていなかったようです。アステカとインカは同じ古代アメリカ文明と分類されています。しかし、地域性や気候の違いから見ても、違いがあるのは当然でした。読んで良かった。2018/07/12

ラグエル

4
この本の結論だけでももっと周知されていなくてはならないんではないか。インカはトウモロコシの国じゃない、ジャガイモの国だ、と。(インカの目覚めとか、アンデスレッドっていうジャガイモは激うまですよね)教科書やそれから派生したものがあまりに世に席巻しすぎていて、インカ=ジャガイモとかつなげられていない。何の映画か忘れたけれど、インカのお宝発掘してその財宝が全部トウモロコシだった、というオチのがあったな。この本からするとあの映画はちゃんちゃらオカシイわけだ。2011/08/18

takao

3
・ジャガイモの起源地は中央アンデス高地。野生種のイモは有毒成分を含んでいる。 2021/06/21

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