出版社内容情報
生態,生理,形態など,いずれの視点においてもユニークなジュゴンとマナティー――海牛類.かれらの仲間の多くは今,絶滅の危機にさらされている.海牛類の生態と保全に情熱をもって取り組む第一線の研究者たちによるモノグラフ.訳者たちにより日本のジュゴンについての知見を追加.
目次
第1章 海牛類とは
第2章 ステラーカイギュウ―巨大な海牛類の生き残り その発見・生物学・狩猟
第3章 海牛類の類縁関係・起源・多様化
第4章 摂餌の生物学
第5章 行動と生息地の利用
第6章 生活史・繁殖・個体群動態
第7章 保全上の脅威
第8章 保全の現状―現生海牛類保全の現状判定の基準・手法・判定結果
第9章 保全を目指して
第10章 沖縄のジュゴン(粕谷俊雄・細川太郎)
著者等紹介
マーシュ,ヘレン[マーシュ,ヘレン] [Marsh,Helene]
オーストラリアのタウンズビルのジェイムス・クック大学環境学部上級教授、同研究大学院学部長を兼任。ジュゴン、ウミガメ、沿岸性鯨類の保全生物学の世界的権威で、国際自然保護連合(IUCN)海牛類専門家グループの共同議長として国連環境計画の世界ジュゴン行動計画を作成した
オッシー,トーマス・J.[オッシー,トーマスJ.] [O’Shea,Thomas J.]
米国のコロラド州フォート・コリンズの米国地質調査所名誉科学者。哺乳類学者として、長くマナティーの研究に従事。米国政府のフロリダマナティー回復チーム、米国海生哺乳類委員会の科学助言委員会、およびIUCN海牛類専門家グループで活動
レイノルズ,3,ジョン・E.[レイノルズ,、3,ジョンE.] [Reynolds,3,John E.]
米国フロリダ州のモート海洋研究所の上級科学者。1991年から2010年まで米国海生哺乳類委員会の議長、IUCN海牛類専門家グループ前議長。最近は国連環境計画において全カリブ海域海生哺乳類行動計画の企画から実施までに関与してきた
粕谷俊雄[カスヤトシオ]
1937年生れ。東京大学水産学科卒(1961)。(財)鯨類研究所、東京大学海洋研究所、水産庁・遠洋水産研究所、三重大学、帝京科学大学を経て、現在はフリーの研究者(2006‐)。鯨類と海牛類の生態と保全。農学博士。IUCN鯨類専門家グループ、同海牛類専門家グループのメンバー。受賞:Society for Conservation Biology(1994)、Society for Marine Mammalogy(2007)、日本哺乳類学会(2013)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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