出版社内容情報
人間は動物たちとどのようにつきあってきたのか――ヨーロッパ,アメリカ,アフリカ,そしてアジアで,人間は野生動物,産業動物,伴侶動物などとともにどのような歴史を歩んできたのか.先史時代から現代まで,ミツバチからクジラまで,動物と人間の関係を描き上げた壮大な物語.
はじめに
序章 ヨーロッパ文化のなかの自然
0.1 森林の国ヨーロッパ
0.2 人工化された自然
0.3 ヨーロッパの農業と牧畜
第1章 巨大動物相(メガファウナ)の鎮魂歌(レクイエム)
1.1 先史時代の人類と野生動物
1.2 旧石器時代における人類の狩猟,狩られる側の論理
1.3 最初の家畜――イヌ
第2章 西アジアでの創造
2.1 肥沃の三日月弧(ファータイル・クレッセント)
2.2 動物の家畜化
2.3 家畜化とミルク利用
2.4 ネコの家畜化?
2.5 家畜化の利益とコスト
2.6 現代の家畜
2.7 ミツバチは“ドメスティケート”されたか?
第3章 農畜融合文化の波紋
3.1 ヨーロッパへの道程
3.2 ヨーロッパ人とは何者か
3.3 ヨーロッパの新石器時代
3.4 遊牧社会の成立とウマの家畜化
3.5 乾燥草原地帯での動物の家畜化
3.6 新石器時代から青銅器時代へ
第4章 ヨーロッパ古代社会の動物と人間
4.1 ケルト社会の成立
4.2 ヨーロッパの自然観の源流
4.3 農畜融合文化が環境に与えた影響
4.4 古代ギリシャとローマ帝国における動物と人間
第5章 中世ヨーロッパの動物と人間
5.1 中世前期の農業と家畜
5.2 中世における野生動物と森林の管理
5.3 キリスト教と動物
5.4 オオカミの迫害と根絶
第6章 近世への始動
6.1 ヨーロッパの辺境
6.2 衣料としての動物
6.3 古代の服装と動物との関係
6.4 中世の服装と毛皮交易
第7章 ヒツジとスパイス,そしてクジラ
7.1 近代を切り拓いたヒツジ
7.2 奢侈禁止条例
7.3 スパイスの欲望――大航海時代
7.4 海洋生態系における生物資源の争奪と乱獲
7.5 バスク人の捕鯨
7.6 乱獲を支えた自然観
第8章 1つに結ばれる世界
8.1 “モンゴロイド”の旅
8.2 中南米の文明と家畜
8.3 北米大陸への植民と開拓
8.4 ロシアのシベリア開拓と毛皮獣
第9章 近代ヨーロッパでの動物の再発見
9.1 イギリスにおける動物(博物学)ブーム
9.2 大陸における博物学の煌き
9.3 イギリスにおける博物学の発展と成熟
第10章 北米での野生動の激動と保全
10.1 北米大陸での開拓と「発展」
10.2 アメリカにおける自然保護の覚醒
10.3 アメリカにおける野生動物保全のうねり
第11章 動物保護の異相
11.1 野生の王国――アフリカ
11.2 ナチス・ドイツと動物愛護,自然保護
第12章 保全・管理と環境倫理の架橋
12.1 日本の生物資源管理
12.2 環境倫理学の始動
終章 生物多様性と持続可能な社会
13.1 生物多様性とはなにか
13.2 生物多様性と生態系保全への道程
13.3 人間と生物多様性を守る価値観と経済学
おわりに/事項索引/生物名索引/人名索引
Animals and Humans: Biology in the History of Relations
Shingo MIURA
三浦 慎悟[ミウラ シンゴ]
著・文・その他
内容説明
動物と人類の歴史をめぐる壮大なストーリー!狩る、飼う、獲る、食べる、使う、あるいは愛でる…私たちの傍らにはつねに動物がいた。人間は動物とともにどのような歴史を歩んできたのか―ヨーロッパ、アメリカ、アフリカからアジアまで、先史時代から現代まで、そしてミツバチからクジラまで、動物と人間の関係史をたくみな筆致で描き上げた超大作!
目次
ヨーロッパ文化のなかの自然
巨大動物相の鎮魂歌
西アジアでの創造
農畜融合文化の波紋
ヨーロッパ古代社会の動物と人間
中世ヨーロッパの動物と人間
近世への始動
ヒツジとスパイス、そしてクジラ
1つに結ばれる世界
近代ヨーロッパでの動物の再発見〔ほか〕
著者等紹介
三浦慎悟[ミウラシンゴ]
1948年東京農工大学大学院農学研究科修士課程修了。兵庫医科大学医学部助手、農林水産省森林総合研究所森林動物科長、独立行政法人森林総合研究所研究管理官、新潟大学農学部教授などを経て、早稲田大学人間科学学術院教授、理学博士(京都大学)。日本哺乳類学会元会長、高碕賞受賞(1981年)、環境保全功労者環境大臣表彰(2013年)。専門、哺乳類の行動生態学・野生動物管理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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