出版社内容情報
人間はなぜ昆虫を食べるのか――アフリカ,東南アジア,日本をフィールドに,人間はどのようにして自然と出会い,そして自然を取り込んでいくのかという大胆なテーマに迫る.これまでの人類学や生物学などの枠組みを越えた人間と自然の関係学.
内容説明
「民族昆虫学」は人間と昆虫との幅広い関わり方に注目する分野として発展してきた。しかし、本書ではそれを包括的に取り扱うのではなく、昆虫が代表する「自然」と人間との関わりの行為がどのようにしてつくられるのかという側面に注目したい。自然と人間との関わりの広がりと深まりを「民族昆虫学」から提示し、ナチュラルヒストリーの一分野に位置づけたいのである。同時に、昆虫を自然の一側面や一事例としてのみとらえるのではなく、昆虫だからこそ見えてくる人間と自然との関係性に注目する。
目次
第1章 民族昆虫学の視点と方法(人間と昆虫との関わりを研究するために;役に立つ昆虫の研究 ほか)
第2章 アフリカ―民族の生活と昆虫(南部アフリカの人々と昆虫との関わり;南部アフリカの昆虫利用とその差異 ほか)
第3章 東南アジア―多様性を利用する(東南アジアの人々と昆虫との関わり;東南アジア大陸部の昆虫食 ほか)
第4章 日本―地域の生活との結びつき(日本の人々と昆虫との関わり;民族昆虫学と『昆虫世界』 ほか)
第5章 ナチュラルヒストリーとしての民族昆虫学(身近な存在であること;周辺的資源であること ほか)
著者等紹介
野中健一[ノナカケンイチ]
1964年愛知県に生まれる。1987年名古屋大学文学部卒業。1991年名古屋大学大学院文学研究科中退。北海道大学助手、名古屋大学助手、三重大学助教授などを経て、総合地球環境学研究所助教授、理学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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