出版社内容情報
真核生物の形造りについて,形態形成に与かる遺伝子,細胞集合による高次の形態形成,またその形態形成に伴う細胞,高次組織形態の恒常性維持,再生現象などのような生物形態の可塑性などの具体的問題をとりあげ概説する.
目次
序文(発生研究の現状とその将来像;シナプス形成の謎―発生研究に期待すること)
1 細胞の話し合い(特異的細胞接着の機構と形態形成;細胞の形態形成と細胞骨格;視覚神経回路形成のしくみ;粘筋細胞による分化パターン形成)
2 細胞個性の発現(細胞個性を躍動させる転写制御因子;シナプス形成の遺伝的制御―神経突起伸長の細胞内制御機構;生殖細胞系列の決定に関わる遺伝子群;高等植物の器官分化過程を制御する遺伝子群の解析)
3 形づくりのシグナル(発生におけるスクラップ・アンド・ビルド―自己と非自己の識別;細胞膜複合糖質の形態形成における役割;昆虫の発生におけるレクチンの役割;形態形成シグナルとしての誘導因子)
4 細胞個性の発現(組織細胞の分化の安定性と転換性;キメラによる神経系形成へのアプローチ;細胞の個性を活かした口啌粘膜再建法とその臨床応用;ヒト遺伝病のマウスでの再現とその克服をめざして)
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- 和書
- もしも深海でくらしたら