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狼の民俗学―人獣交渉史の研究

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  • サイズ A5判/ページ数 412,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784130563055
  • NDC分類 387
  • Cコード C3039

出版社内容情報

日本各地に残された伝承や図像を丹念に読み解き、ニホンオオカミと人間の関係史を鮮やかに描き上げた意欲作!

目次

序章 人と獣の交渉史
第1章 虎と狼―二つの民俗の位相(室町物語「熊野の本地」の動物諸相;虎から狼へ―「鍛冶屋の婆」の変遷;虎の民俗、狼の民俗)
第2章 民間説話の中の狼(狼報恩譚―人々の解釈と話のゆくえ;「送り狼」―口伝される生活の知恵;塩を求める狼―伝承と俗信から;「狼の眉毛」―授けられる富)
第3章 狼の表象史(名称から辿る狼観;狼表現の系譜)
第4章 狼と民俗信仰(東北地方における狼の民俗儀礼;狼の産見舞い―群馬県吾妻郡六合村の十二様信仰をめぐって)

著者等紹介

菱川晶子[ヒシカワアキコ]
1967年東京生まれ。2004年國學院大学大学院文学研究科日本文学専攻博士課程後期修了、博士(文学)号取得。国立歴史民俗博物館外来研究員を経て、現在、愛知大学非常勤講師。専門は民俗学・口承文芸学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

梟をめぐる読書

16
かつて日本人が山野に生きる「おおかみ」をどのように受容し、表象してきたのかを、国文学から口承文芸、民俗学から宗教学まで豊富な知見を交えて解説する。もとが博士号の論文なので気軽な読み物というよりは学術書に近いが、著者自らの聞き取りによる民間伝承をも含めた貴重な一次資料の宝庫ともなっている。古来より「送り狼」などの風習によって「山の神」として親しまれ続けてきた狼たちは、いかに時代の進みと共に戯画化され、駆逐されていったのか。それは日本人の精神の近代化の流れであり、合理化の歴史そのものだ。2014/03/28

西野西狸

2
最初は狼の昔話の分析から始まり、その後狼と人間との関わりを聞き書きを交えながら解説しており、とても興味深い。狼が塩を好むと言われる理由や送り狼などが印象的だった。今となっては狼はいなくなってしまったので、その中でもお祭りなどが続いているのは喜ばしい。2014/12/22

笹帽子

0
熊野の本地、鍛冶屋の婆、虎と狼、狼報恩譚、送り狼、塩を求める狼、狼の眉毛、狼と山犬、オイノ祭り、産見舞い2016/10/23

ハヤブサの竜

0
わしみたいな門外漢が読む本じゃないね。説話の分布図とか真面目な人には堪らないかもしれない。狼との関わり方がなんとなくわかったよ2014/03/27

Mabo

0
学術系というか研究の本である。よって著者自らがフィールドワークで聴き集めた話や過去の文献からの引用、データなどは非常に豊富。だが何処に行きたいのかという話の着地点も目的もわからず、読んでいて面白いかというと、正直微妙だった。たぶん研究を一冊の本にまとめることに意義があるのであって、一般読者には向かない読み物だと思う。2013/04/24

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