出版社内容情報
現代社会におけるおとなの学びとは何か--とくに大学,地方自治体の社会教育,NPOの三つの非営利・公共的組織に注目し,そこで学びの共同性がどのように育まれ,社会への参加がいかに促されるかを問う.「生涯教育」概念の歴史的形成についても言及.
内容説明
本書は、社会教育・生涯学習のテキストとして書かれたものである。本書は学習が組織化される過程に焦点をあて、おとなの学びとは何か、社会的にどのような意味をもつのかという本質的な問題を、学習の展開に即してほりさげることを意図している。おとなの学びに組織的にかかわる非営利・公共的な主体として、高等教育機関、地方自治体の社会教育、NPOの三つの主要な形態に注目し、それぞれの場において学びの共同性がどのように育まれ、社会への参加がいかに促されているかを考察した。このようなとらえかた自体が自己教育、相互教育といわれるおとなの学びの本質を明らかにしていく方法上の仮説となっており、体系化にむけての筆者の試論といえる。
目次
序章 おとなが学ぶことと社会への参加
1 成人学習の国際的地平
2 「社会における学び」から「社会を創る学び」へ
3 生涯学習政策と公共性の問題
4 おとなの学びと「開かれた大学」
5 地域にねざす学びの共同性
6 NPOが拓く学びのネットワーク