出版社内容情報
日本の森林に君臨していたニホンオオカミ――かつて「神」とあがめられたかれらが姿を消してから,すでに100年が過ぎ去り,人々の記憶からも静かに消えゆこうとしている.日本各地に残された伝承や図像を丹念に読み解き,ニホンオオカミと人間の関係史を鮮やかに描き上げた意欲作! 初版2009年の増補版.
序 章 人と獣の交渉史
第1章 虎と狼――二つの民俗の位相
1 室町物語「熊野の本地」の動物諸相
2 虎から狼へ――「鍛冶屋の婆」の変遷
3 虎の民俗、狼の民俗
第2章 民間説話の中の狼
1 狼報恩譚――人々の解釈と話のゆくえ
2 「送り狼」――口伝される生活の知恵
3 塩を求める狼――伝承と俗信から
4 「狼の眉毛」――授けられる富
第3章 狼の表象史
1 名称から辿る狼観
2 狼表現の系譜
第4章 狼と民俗信仰
1 東北地方における狼の民俗儀礼
2 狼の産見舞い
補章 狼の民俗学に添えて
1 「種の藤助」考――田の神信仰と祝言職
2 岩手の狼伝承
あとがき
増補版あとがき
The Folklore of Wolves: The History of Human-Animal Relationships(Expanded Revised Edition)
Akiko HISHIKAWA
菱川 晶子[ヒシカワ アキコ]
著・文・その他
内容説明
ニホンオオカミと人間の関係史。かつて「神」と崇められたニホンオオカミが消えてから百年あまり。伝承や図像を丹念にたどりながら、かれらの姿を鮮やかに読み解く。
目次
序章 人と獣の交渉史
第1章 虎と狼―二つの民俗の位相
第2章 民間説話の中の狼
第3章 狼の表象史
第4章 狼と民俗信仰
補章 狼の民俗学に添えて
著者等紹介
菱川晶子[ヒシカワアキコ]
東京都生まれ。2004年國學院大学大学院文学研究科日本文学専攻博士課程後期修了、博士(文学)号取得。国立歴史民俗博物館外来研究員を経て、愛知大学非常勤講師・愛知大学綜合郷土研究所研究員。専門は、民俗学・口承文芸学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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志村真幸
Bks