出版社内容情報
経済発展を支える多くの経済活動は,特定の経済主体が集まってつくられる組織の中で行われてきた.本書は,近代産業の黎明期における生産組織の雇用契約や継続的・長期的な取引関係を分析することで,市場経済の発展を支えてきた組織の態様を明らかにする.
目次
生産組織の経済史
第1部 工場制への移行(問屋制から工場制へ―戦間期日本の織物業;工場制の定着―第一次大戦前期日本の石油精製業)
第2部 企業組織の成立と展開(近代的企業組織の成立と人事管理―第一次大戦前期日本の鉄道業;工頭制度から直轄制度へ―戦前期中国の紡績業;産業報国会の役割―戦時期日本の労働組織)
第3部 分散型生産組織の発展(分散型生産組織の「新展開」―戦間期日本の玩具工業;「部品供給‐調達システム」の発生と淘汰―戦前・戦後期日本の機械工業)