出版社内容情報
『日本蚕糸業史分析』の刊行から半世紀を経て、進展する蚕糸業史研究の現在と、今後の日本経済史研究の展開を見通す。かつて提起された「優等系」と「普通系」という製糸経営の二類型論を用いながら、それぞれの技術面を詳細に検討し、生糸市場で日本が優位に立った国際競争の実態と、その後の破局的事態への対応を明らかにする。
目次
序章 問題の所在
第1編 日本蚕糸業における伝統と革新(日本蚕糸業の地域類型―長野と群馬の組合製糸を中心に;蚕糸技術の伝統と革新;前橋の改良座繰―交水社の場合)
第2編 世界市場における富岡製糸場(富岡製糸場における経営革新;製糸経営の二類型における工場法;近代世界市場における日本生糸と中国生糸;日本蚕糸業の戦前史と戦後史)
終章 結語と展望
著者等紹介
石井寛治[イシイカンジ]
1938年東京に生まれる。現在、東京大学名誉教授、日本学士院会員、経済学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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