出版社内容情報
「失われた20年」の日本経済における、企業の経営戦略、設備投資や海外進出などの企業行動、財政と金融の政策を明らかにする。
「失われた20年」は、日本の金融および企業活動の基盤が,グローバルな視点から標準的なものに近づいた変革期であった.この四半世紀の日本経済を対象として,企業の経営戦略,設備投資や海外進出などの企業行動,財政と金融の政策について考察する.
序 章 日本の金融経済と企業金融の動向(堀内昭義・花崎正晴・松下佳菜子)
第I部 企業経営の変化と新潮流
第1章 ストック・オプションおよび事業の多角化,分社化――近年の企業経営の変化と効果の実証分析(花崎正晴・松下佳菜子)
第2章 リストラクチャリングとその帰結――2000年代初頭の検証から(ディック・ビーソン,ケン・ゴードン,ヴィカス・メホロトラ,渡邊安芸子)
第3章 経営権と企業成長のコンフリクト――企業成長の源泉としての人的資本蓄積の再評価(大瀧雅之・?ノ沼 寿)
第II部 企業行動と企業価値
第4章 設備投資研究のフロンティア――「異質性」の解明とMultiple 斜体モデル(浅子和美・外木好美・中村純一)
第5章 非線形設備投資関数の新たな推定方法――区分的線形関数によるアプローチ(鈴木和志・本多佑三)
第6章 為替レートの変動による企業価値への影響――企業の国際化と為替変動リスクへの対応(小川英治・品田直樹・岡本弦一郎)
第III部 日本経済の諸課題と展望
第7章 日本の長期停滞と蓄積レジームの転換――「弱い企業統治」のマクロ経済学による分析(村瀬英彰・安藤浩一)
第8章 財政赤字と世代間の不平等――私的な所得移転からの視点(福田慎一・作道真理)
第9章 異次元の金融緩和政策――期待と影響の中間評価(植田和男)
【著者紹介】
堀内 昭義
堀内昭義:東京大学名誉教授
目次
日本の金融経済と企業金融の動向
第1部 企業経営の変化と新潮流(ストック・オプションおよび事業の多角化、分社化―近年の企業経営の変化と効果の実証分析;リストラクチャリングとその帰結―2000年代初頭の検証結果から;経営権と企業成長のコンフリクト―企業成長の源泉としての人的資本蓄積の再評価)
第2部 企業行動と企業価値(設備投資研究のフロンティア―「異質性」の解明とMultiple qモデル;非線形設備投資関数の新たな推定方法―区分的線形関数によるアプローチ;為替レートの変動による企業価値への影響―企業の国際化と為替変動リスクへの対応)
第3部 日本経済の諸課題と展望(日本の長期停滞と蓄積レジームの転換―「弱い企業統治」のマクロ経済学による分析;財政赤字と世代間の不平等―私的な所得移転からの視点;異次元の金融緩和政策―期待と影響の中間評価)