出版社内容情報
東アジアの地政学上,いまや重要な島となってきた台湾.台湾研究の第一線の研究者たちが,台湾の歴史・政治・社会・文化を理解する上で重要なキーワードによってわかりやすく,簡潔に解説する.「台湾とは何か」という問いに多角的な視点から迫る新しい入門書.
内容説明
重層的な移民が作り上げた活気に満ちた社会、その政治・経済・社会・文化・歴史などあらゆる角度から第一線の研究者が迫る。台湾への新たなる誘い。
目次
1 日本の植民地統治が台湾社会に与えたインパクト(統治構造―清朝から台湾総督府へ、国家・社会関係の転換;台湾法制―同化と差別の根底にあったもの ほか)
2 「中国」との距離(中華民国憲法;国籍と戸籍から見る中華民国台湾の境界 ほか)
3 台湾の民主化以降の社会・文化(台湾人アイデンティティ;多文化主義 ほか)
4 台湾の学界から見た日本の台湾研究(「台湾史」と「日本史」の交錯;台湾における「若林台湾学」の受容)
5 台湾研究序説のために(「台湾という来歴」を求めて―方法的「帝国」主義試論)
著者等紹介
若林正丈[ワカバヤシマサヒロ]
早稲田大学政治経済学術院教授/東京大学名誉教授。専攻分野:台湾地域研究
家永真幸[イエナガマサキ]
東京女子大学現代教養学部准教授。専攻分野:中国政治外交史、台湾政治、国際文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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中将(予備役)
2
若林正丈先生編。台湾に関する地域研究から、各分野の論点や動向を紹介する、内容が深い「入門書」。特に台湾ジャーナリズムにとっての帝国経験や中華民国憲法の章が興味深かった。2024/08/24
kure
2
台湾研究に限らず、何らかの地域研究に関心を持っている人に様々な知見を与えてくれるであろう良書。本書の最終章である若林による論考が特に興味深かった。2021/06/19
rineoskiss
0
台湾研究者達の小論集。一つずつのボリュームは少ないので読みやすい。ジェンダーや歌謡文化の話が面白かった。2021/04/21
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- 分子精神医学 〈5-3〉